突き刺してしまえばいい その中に望みがあればいい。

2004年12月18日(土)
スネオヘアーの『フォーク』を、やっと聴いた。

先行シングルの真っすぐ路線を引き続いて直球勝負なアルバム。
なんせ1曲目は「ストライク」だし。
聴き始めて個人的にまず驚いたのは
「テノヒラ」がこんなにも良い曲だったとは…という。
ビデオではついついあのレトロ空気に惑わされていて
あんまり曲の良さに気づけていなかったんだなぁ。

「ヒコウ」をやりはじめた前回のツアーのころから
スネオは「まっすぐに歌を届けたい」ということを
頻繁に言っているんだけれども。
曲を聴いているとその気持ちがよくわかる。
「テノヒラ」のビデオに歌詞の字幕が出るのも
「言葉」もきちんと見てもらいたいからかな、とも思った。

スネオヘアーの書く歌詞は
決して目新しい言葉のつかいかたがあるわけでなはいし
言葉遊びのようなこともほとんどない。
悪い言い方をするようだけど
「だれにでも書けそうな」感じなのだ。
どこにでもありそうな言葉で、簡単な言葉で。
けれど
そんな簡単などこにでもありそうな言葉だからこそ
するっと身体の中に入ってくる。
聴いている自分の中の気持ちに重なってくる。
なんの構えも必要としない。
なんでもないように見えて
どんどん入ってきてあっという間にいっぱいにさせられてしまう。
それはやっぱり彼にしか書けない、
歌えないものなんだっていうことの証明になるんだろう。

真っすぐ路線なのに、楽曲ひとつひとつはあまり明るくない。
毎日の生活というのは
そんなに輝かしいものばかりなんかではなく
冴えなくてくだらなくてそれに甘んじているようなものだから。

ただただ真っすぐだけに進んでいけなくても
どこかでは信じていたい。
だれかに伝える言葉も、自分の進む方向も
この真っすぐの先にあるんだと。
最初から諦めるんじゃなくて
少しでも信じていったら良いじゃない。
このアルバムを聴いて、そう思った。

しかし、あのシークレットトラックは…
今までの泣きそうなぐらいのしっとり空気を
バッサリと断ち切るね。好きだけどさー。
見えないところでガクっと落とす、
きっちり「フォーク」なのね、やっぱり。

来週の渋公に行くのが俄然楽しみになってきた!




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今日も寒くてぐったり。
学校で先生と話してー。
街のクリスマスっぷりにもぐったり。
今年は完全に一人で過ごすことになってしまう予感。





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