ハックル裏ワンマン@DUO |
2003年12月23日(火) |
昼間、起きていきなり『ミスター味っ子』を読んでみた。 陽一くんは味覚のみならず言葉表現も卓越しているよ。 煮物をひとくち食べて 「甘い旨みの中にぴんと張りつめた一条の光線 ぬけるような爽やかな酸味が…これはスダチか!!」 だもの。一条の光線て。小学生が。
さて無駄な話は終わりにしまして。 渋谷に行ってきたんです。 イルミネーション華やぐ道玄坂。 辿り着いたのは、新しくオープンしたO-EAST。 かつてのON AIR EASTです。 そのO-EASTは複合的なライブスペースになってまして。 今日は一階にある「DUO MUSIC EXCHANGE」での 「ハックルベリーフィン裏ワンマン 第二回 草加ナイトクラブ」 に行ってまいりました。 11月のワンマン*でやらなかった曲だけやる。 というスペシャルでいて緩めの空気の企画だそうです。
できたてほやほやピッカピカのO-EAST。 今日はフミヤさんのライブもあったみたいで たくさんのお客さんが外に並んでいた。
DUOは、レストランみたいなオシャレできれいなところ。 受付でメールの予約番号、名前を確認すると 係員のかたが席まで案内してくれました。 サクさん側の端っこ、前から2番目くらい。近い近い。 なにしろオシャレです、DUO。 イスもオシャレだし。 ステージは白くて、高さはないけど お客さんが座っているので丁度いい高さなんでしょう。 レストラン風だけど、スピーカーもステージの作りも とても音楽を軸にしているとわかるくらい立派。 まさに、「音楽が楽しめるくつろぎ空間」という感じ。 期待が高まるどころか、オシャレ空気に 若輩者としては少し臆してしまうぐらいだった。
渡された今回のライブの「しおり」を眺めたり 曲のリクエストをする紙を書いたり 友人マサちゃんとお喋りをしたりしながら時間は過ぎ。
18時開演。 いつものSEもかからずに、 しかし普段通りの格好でハックル登場。 オシャレな店なのに、サクさんに至ってはパーカー。 ちょっと気ぃ抜きすぎじゃねえかと思ったけども 「12月の日差し」からスタート。 イスに座って演奏する、アコースティックな感じです。 2曲目にやった「March」 これにリクエストをしていたので嬉しかった。 たぶん…今までのライブでは聴いてないと思うの。 3月には聴けるのかと思ってたけど 全然やってくれなかったので聴きたいです、と。 事実、そんなことを3月にも書いてますし* やっと聴けたよ「March」 しかもリクエストくれた人のコメント読むとかいって 真っ先に読まれてんの、わたし。 ペンネームで本名(名字)書いてたよ… まぁ誰も名前なんて憶えてないだろうから明かすけどさ。 サクさんに読んでもらえてちょっぴり嬉し恥ずかしかった。
そこから、曲をやってリクエストのコメントも読みつつ。 5曲目から(セットリスト下記)立ち上がって演奏。 「恋のサマービーチ」では、座ってるのにウズウズした。
イスとテーブルがある状況でライブを観るのは 私にとってはめったにない機会で。 いつもと違って、じーっと集中しちゃう。 近いのもあって、ギター弾く手とかすごい見てしまう。 すごいよねえ、あれって。 私は楽器が何もできないので ああいう手さばきを見ると普通に「綺麗なものだ」と感じる。 何度も何度も3人で向き合って演奏するハックル。 その度、サクさんは後ろ姿になってしまうんだけど 背中が非常に頼もしく見えたのは何故でしょうか。 パーカーなのに。
休憩後、衣装チェンジして再登場する3人。 Tシャツとか、さっきより身軽になっている。 こっちの方がしっくりくるなー。夏のイメージあるから。
二部からは「質問コーナー」を挟みながらの進行。 箱からお客さんからの質問を引き上げて答えます。 はじ君も前へ出てきてちょこんとイスに座る姿が なんとも小学生っぽい。Tシャツにハーフパンツ。 質問は、「今年はもう鍋は食べましたか?」とか緩いのから 「ギターのエフェクターのことを詳しく教えて下さい」 というマニア向けなものから (楽器のことはたぶん喋りたかったんだろうけど 客層があまりにもマニアトーク向けではないので どうしたらいいんだろう、とかなり悩んでいた) そして 「好きなことを仕事にするっていうことはどうですか」 「バンドを組むにあたって大事なことはなんですか」 などの深いものまで。 かなり真面目に、真摯に答えてました。 特に年長組のサク&たけ兄。 はじ君「そんなに真面目に答えるんだね」とか 言っちゃってたくらいに。
「帰り道」っていう曲をやって これはCDには入っていなくて私も初めて聴いたんだけど。 兄貴からのお下がりのボロ自転車で 好きな女の子と二人乗りして帰る っていうような内容の曲だったの。 ずっとそれが、少年の目線で描かれているのに 最後の最後のフレーズになって 「今はそんなふうに帰ることもないけど良い思い出だ」 みたいなことを言うわけ。 それにハッとした。 ああ、ハックルってそうだよなーと思った。 なんか、大人なんだよ。 今日はすごくそれを思った。 いつもの元気いっぱいなのもハックルだけど きちんと大人として(年齢も30だし) ちゃんとした根っこをビシっと張ってるのが彼ららしい。
「好きなことを仕事にしてるから 責任とかそういうのもすごい大きかったりするけど でも楽しいから続けてられるんだよ」
ステージの上で、誰よりも楽しむ3人だからこそ ものすごい説得力を感じてしまったのです。
あ、ちなみに「帰り道」には 途中、ベースとドラムの山口兄弟までも ボーカルをやる部分があったりして。 二人とも久しぶりで異常に緊張していたらしく ちょっと声が裏返っていた。可愛らしい。
アンコールで 「今日は、11月にやった曲はやらないってことだけど ちょっとだけズルさせてください」 と言って、来月発売のシングル「アカネ」を。 最後はアコースティックに「river」 ちょっと眠くなるくらいでした。ぽわ〜ん。 「今日は本当に楽しかった!ありがとう!」 と言って去る3人。 時間は予定の20:45を大幅に越えた21:20くらい。 喋りすぎだったんだよ、たぶん。 まぁ、楽しかったから良いけどね。
ツアーワンマンで、あれだけのものを見せておいて それ以外の曲だけで構成するっていうのは 結構すごいことだと思うのさ。 なのにまた新たな一面で驚かせてくれる。
普段やらない曲が多いせいか ひとつひとつ丁寧にやっている感じがした。 「カルミア」とか「月に潜む男」とか あんなにじーっくり聴いたのは初めてだった。 情感の入り方とか、すごかった。 たけ兄はいつも通り陶酔ぎみだったし。 「ハリケーン」も「MOUNTAIN」もやらないライブ。 けれど心にじわ〜っと響きわたる音楽でした。
ハックル、あなどれませんよ皆さん。 来年はもっとライブやってもらって いろんな人に観てもらえたら言うことナシ!!
DUOもキレイで素敵だったし。 ただね。飲み物、食べ物が高い! 普段ライブハウスって500円か600円でドリンク払うけど 今日はテーブルでメニュー見るわけさ。 店員さんが律儀に注文とりにくるの。 ソフトドリンクでも550円。お酒も800円くらい。 軽食あるものの、サンドウィッチで1100円なんて無理だよ! もうちょい安いのもあったけど、 ジンジャエール1杯でひたすら我慢しました。 帰りは即、ラーメン屋に入ってラーメンと餃子。 しめて600円なり!やっぱり庶民はこれくらいでなくちゃ。 お腹いっぱいでかなり贅沢な気分になれた。 DUOはDUOで、音も良かったし素敵でした。 本格オープンは年明けらしい。 なんでまだ本格始動してないのにハックルがやるのかは疑問。
流行りなんですかねぇ。ああいうのは。
<セットリスト> 1.12月の日差し 2.March 3.アドバルーン 4.夢のつづき 5.僕の大切な場所 6.僕の翼 7.キャンプ 8.恋のサマービーチ 9.フタバ
―休憩20分―
10.Jim 11.春の微笑み 12.帰り道 13.カルミア 14.さよなら影ぼうし 15.月に潜む男 16.冒険 17.パレード(カバー/山下達郎) 18.夕さりの虹
E1.アカネ E2.river
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