虹色景色。 |
2003年04月20日(日) |
昨日の日記にGQ06のことを書いて、 今日も電車の中でぼんやりと彼らの曲を聴いていた。
実は先月23日の高円寺ワンマン*から、 つい最近までGQを聴くのをためらっていた。 ワンマンの日は、日記を書くのにも困るほど抜け殻だった。 いつもと同じ、それなりの長さで書いてはいるけれど 思い出しながら言葉を見つけていくのに必死だった。 自分の文章を引用するのもどうかと思うが、 あの日の気持ちはあの文の中にしかないので少し引用する。
高円寺の商店街の明かりは、とても目に眩しかった。 さっきまでの熱さが幻だったかのように 身体の中が一気に冷たくなっていった。 頭にはまだ、ぼんやりとGQの残響が鳴り 私は耐え切れずに、今一番大事な音楽をムリヤリ耳に押込んだ。 ズルズルと、情けない足取りで帰ってきた。
この時「耳に押込んだ音楽」は、バインだった。 ちょっと泣いていたと思う。 私はGQの音を掻き消すように、バインを聴いた。 自分でも何でそんなことをしたのかよくわからないけど そうするしかなかった。 GQのライブが終わって、私の中が真っ白になってしまったから。 経験したことのない「カラッポ感」が不安で仕方がなくて 今GQを聴いたらそれが増幅する気がして、たまらなかった。
ずっと考えていた、あの「カラッポ」が何だったのか。
GQのライブはファミリーでハッピーだ。 バンドの作り出すその空気がお客さん全体を巻き込む。 私はひとりでその空間の中に立ち、音を身体全体で感じながら それでもなお「ファミリー」の一員でないような気がしていた。 同じように跳ね、手を挙げ、歌を一緒に口ずさめるけれど。 初めてGQを観た去年の秋タワレコの屋上ライブ*で 後ろの方から6人と、元気なお客さんを眺めていた あの頃と、今も、何も変わっていないのではないかと。 きっとあの「カラッポ」は、そんな想いのような気がする。
原因がどこにあるのか、はっきりとはわからない。 ただ言えるのは、私は彼らの音楽を聴くのが好きだし、楽しい。 次のライブでまた同じ思いを抱くかどうかわからないけど それでも観ていきたいと思える。 最初から何もかもわかってしまうよりも 少しずつ押し開いてわかりあえていく方が、 かたく、永く、付き合っていけるような気がするから。
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