家では、実にいろいろなことを考える。特に寝る前など、考えがまとまらずに眠れないほどだ。ところが、これが大学に来ると一変する。何も考えられず、ボーっとしてしまう。一体なぜ、こんなことになってしまうのだろう。
とにかく大事なことは、今の状態を覚えておくことだろう。考えを進めようとすると止まってしまう。昼間はずっとそうだ。特に研究室に長い時間いると、時間が加速度的に流れていって、あっと言う間に日が沈んでしまう。
いろいろ考えてみたのだが、集中できない理由の一つとして、周りが見えていないことが挙げられるんじゃないかと思った。これは、たとえ話ではない。視力の話だ。もうずいぶん前から、メガネの度がまったく合っていないのだ。腕を伸ばすと手のひらがぼやけて見えるほどに視力が低下している。それでもメガネを買い替えていないのは、単にお金がないからなのだが。最近ではPCの画面すらはっきり見えないほどになってきた。しかも、視力検査によると、悪いのは片方だけらしい。右と左で視力が違うのだ。これではストレスがたまらない方がおかしい。ちなみに、それでもメガネを買わないのは、単にお金がないからだ。
よしよし、書いているうちに少しずつ思い出してきた。この調子で頭を使っていかなければ、そのうち腐ってしまう。それで、そもそもなぜほとんど頭を使わないのかと言えば、それは前も書いたことがあるが、人とコミュニケーションを取らないことが大きい。なんせ一日中、ほとんど一人で研究室にいるだけだ。技官の人はいるが、席が遠いせいか、あるいは話す必要がないからなのか、ほとんど話をすることはない。下級生も来ることがあるが、メインの活動は隣の部屋なので、やはり話すことは少ない。この点は非常に大きい問題で、なおかつ解決法がない。ただ、とにかく研究室に来ないことには話しにならないことは確かだ。
それから重要なのは、研究室に早く来ることかもしれない。あまり遅くまで研究室に残るのはうんざりするから、それでもある程度集中できるくらいに長時間研究室にいるためには、早く来るしかない。そうすれば、ボーっとインターネットをして過ごさない限り、ある程度落ち着くことができるだろう。ただ、インターネットは必要なものでもあるから、切り離すわけにもいかない。その点が難しい。そういう意味では図書館の方がいいのかもしれない。
とりあえず、目下の問題は研究がどうとかよりも、日々の生活のモチベーションをどう保つかということだ。それにはやはり、この日記が一番かもしれない。頭からいろいろ搾り出していかなければ、脳みそを動かすすべがない。ただ、毎日何の変化もない生活を続けていると、日記に書くネタが何もないわけだが…。ただ、昔はそういうとき、PCの前でずっと悩んでネタを搾り出していたし、それが結構楽しかった。今となっては無駄な時間かもしれないが、何もしないよりはいい。とりあえず頭を使う習慣を取り戻さないことには毎日の生活が成り立たないのだ。
こうやって指が疲れるまでキーを叩きつづければ、少しは目が覚めるかもしれない。目が覚めてくれば、少しは脳みそも動き出すに違いないのだ。それにしても、昼間眠いのはなぜなのだろう。生活習慣の問題だろうか。ここのところ、夜にならないとまともに頭を使わないことが多かった。それでも、一日中何もしないよりはマシなのだが。とにかく、逃げずにまっすぐ来て、何かをやらないことには始まらない。まずはそこからなのかもしれない。昔はこんな些細なところで蹴躓いたりしなかったものだが。やはり、周りの人の力は大きいのかもしれない。行くべき方向を示してくれる。
他にもいろいろと考えていることはあるはずだし、この程度のことだったら眠れなくなるほど考え込まないはずなのだが。一体何を忘れているのだろう。毎日毎日忘れて、毎日毎日夜になると思い出しているような気がする。それでいて、わざわざ布団から抜け出してメモまで取っても、翌日に見ると何のことだか分からないのだから謎だ。と言うよりも、見てもそこから思考が発展していかないから、結局のところ、そのキーワードから何を考えたのかを思い出せない。きっかけがあっても思い出すことができないのだ。
ただまあ、人生はなるようになるだろう。そう思っていくしかない。もしまじめにコツコツやっていたとしても、毎日毎日サボりつづけたとしても、このままではそう変わるものでもないのだ。具体的な技術や方法は何一つとして身に付けていないのだから。