2003.03.28 (Fri) 14:12:38
3月18日の火曜日。そろそろネタがつきてきた。
ドラゴンアッシュというバンドがあるのだが、その音楽を聴いていて思ったこと…。最初に書いておくが、僕はこのバンドが嫌いだ。聞いているだけで不愉快だ。
世の中には、様々な価値観があるだろう。善悪の基準は人それぞれだろうし、その善や悪に対して、どれくらいの重要だと考えるかも、人それぞれだ。アメリカのブッシュ大統領のように、善悪の判断がすべてだと考える人もいるかもしれない。善は限りなく正しく、悪はどこまでも間違っている。あまりに単純な発想で、僕はめまいを感じてしまうのだが、まあ、そういう人がいてもおかしくはない。物事を二つに分ける考え方は、最善ではない場合があっても、極めて分かりやすいのだ。物事の様々な要素に対して複雑な考察を加えるよりも、物事の全体をおおざっぱにとらえて、それに対して判断をすべき場合もあるかもしれない。すべてその考え方、というのはどうかと思うが…。僕はどちらかと言えば、複雑なものは複雑なままとらえ、丁寧に分析する方が好みだ。でも、どうとらえるかは人それぞれの考え方があっていいと思う。みんな同じ考え方では同じ結論しか出てこないし、第一、多くの人間がいてみんな同じ考え方だなんてあり得ない。それぞれが違う考えだからこそ、発展性だってあるし、多様性だってあるのだ。このどちらも、その意義をあえて説明する必要はないだろう。
しかし、その重要性の認識に差こそあれ、自分が抱いている価値観に対して、ある程度正直に生きるべきだ。人間が弱い生き物だから、常に自分が正しいと思うことができるとは限らないだろう。それでも、そうあるように努力はすべきだろう。それでなくても、自分が悪いと感じることは、するべきではない。
どのような考え方であっても、正しいこと、間違っていることの認識はあるはずだ。だが、世の中には、悪いと思っていることを好んでする人間というのが、少なからず存在する。そして問題なのは、それがかっこいいと思っているということだ。そして冒頭に述べたドラゴンアッシュなどのバンドは、そのような世界を好んで歌っているような気がしてならない。世界の誰が、戦争を正しいと思っているのか。誰が、麻薬や毒物を、正しいと思っているのか。戦争が好きで、戦争が正しいと思ってやっているのなら、それは価値観の上では問題ないと思う。あくまでも自分が正しいと信じてやっているのだから、その人に関してはそれでいい。もちろん、社会的には間違っているから、そのような人間は排斥されるべきなのだが。でも、自分の価値観と示し合わせて、間違っていると分かっているのにどうしてやろうとするのか。暗い夜道で気の弱そうな人を捕まえて、恐喝してお金を奪うということが、本当に正しいと感じている人間など、そうはいないはずだ。なのに、なぜそんなことをするのか。
理性ではなく、欲望に従って生きる。それもまた、1つの価値観なのかもしれない。1つのことを判断するのに、多様な価値観が混ざり合ってくるものなのかもしれない。戦争はすべきじゃないが、目的のためには仕方がないという価値観もあるのかもしれない。いったいなににどれほどの価値を置くのか。自分で書いていて、わけが分からなくなってきているが…。
結局、どのような人間であれ、ちゃんと自分なりの価値観を持っているのかもしれない。一見、悪いとしか思えないことをしている人も、自分なりには正しいことをしているつもりなのかもしれない。だが、多くの人に受け入れられない価値観は、やはり排斥されねばならないだろう。そしてそのためには力が必要で、力は多くのものをねじ曲げる。このようなことは多くの人の価値観に受け入れられない。よって力は排斥されねばならない。…ある意味、堂々巡りなのかもしれない。
ただ価値観は、一人の時と多くの人間が集まったときで、まったく異なる場合がある。お互いに配慮を重ねた結果、誰にとってもうれしくない結果が導かれたりするのだ。まったく、おもしろいものだと思う。
2003.03.28 (Fri) 14:39:34