2002/8/17 4:29 彼女には、好きな人がいるらしい。 もちろん、僕ではない。 しかも、友人たちは2ヶ月前にそれを知っていたという。 …僕はピエロか? 笑えない…。これほど笑えない道化師なんざ、他にはいない。 乗船実習とか言って僕が浮かれていた頃、 すでに僕以外の人たちには、この結末が見えていたのだ。 そうだ。彼女にさえ、その結末は見えていた。 このときすでに、彼女は僕が自分に好意があると、認識していたのだ。 …それは偽りなのだが。
結末が見えたくだらない芝居に、 観客は狂喜し、当事者は戸惑い、そしてピエロは踊り続けたわけだ。
まあ、でも良かった。この時期で。 知るには最善の時だったのかもしれない。 これより前ではショックが大きかっただろうし、 もう少し経てば、また彼女と一緒に大学生活を送ることになる。 そんなときに知ってしまえば…。 うーん、影響、出たのかな? 分かっちまえばもう、どうでもいい気がするが。
これでますます、何が正しくて何が間違っているのか分からなくなった。 すべてを知っていて、それを僕に語らなかった友人たち。 そして、彼女に好意があると言ったとき、励ましてくれた友人たち。 どちらも、間違ったことをしているとは思えない。 しかし、全体としては不可解だ。 僕に挫折を経験させようと思ったのだろうか。 …なんだか、どこかに誤解があるような気がしてならない。
とりあえず、6月の時点では、彼女がはっきりと好きだとは思っていなかった。 強く意識はしていたが、それは、彼女が理想に近かったためだ。 いわば、「タイプ」だったのだ。 また、経歴が僕の憧れる人とかなり似ていた。 そして、強く勉学に取り組む姿勢は、大学生として見習うべきだと思ったのだ。 つまり、他人との比較で意識していたのであって、彼女だけという意識はなかった。 その時点で、彼女は僕に告白されても、受け容れることはできないと言っていたらしい。 告白する前どころか、恋をする前に終わっていた感じだ。 やはり笑うしかないか?
しかし、友人たちのもくろみ通り…かどうかは知らないが、 僕は、冷静で視野の広い判断が常に最高ではないことを知った。 例え感情的で視野が狭くても、それで自分が満足できたのなら、判断としてはそれでも良いのだ。 とは言え、結果として失敗に終わったわけだし、 客観的な見方や冷静な判断の優位は、僕の中でくつがえりはしないが。
その友人たちのうちの1人から、 彼女のメールアドレスを、そのメールを書く理由をもらった。 いったい、何を書くべきか…。
彼女はメールアドレスを変更して、その上、アドレス帳をなくしたらしい。 だから、こっちからメールを書いてやらないと、 僕のメールアドレスが分からないままになってしまうらしい。
それならどうやってその友人に連絡したのかと強く疑問に思うが、 今更そんなことは聞けない。 それで彼女の好きな人というのが、実はその友人だったなんてことになったら 今度こそ本気で笑えない事態だ。 ピエロを通り越して、ただの間抜けになり果てる。 まあ、ここまで来たらどっちも一緒だが。
それにしても、この休みの間、 何回か彼女にメールを書こうかと悩んだ。 結局、メールアドレスを変更していたのなら、 書いたとしても届かなかったわけだ。ばかばかしい話だ。
今日もまた、僕が眠るより早く日が昇る…。 本格的に夜型人間になりつつあるようだ。 これでどのくらいだろう? 1週間連続くらいではないだろうか。
ちなみに今日は、母としゃべったあと、 上記の友人と、その友人の友人の3人で、メッセンジャーで遊んでいた。 母は僕に、何かをしてほしいらしい。 思索や自分の理解できないことは一切評価しないあたりが、 さすが、酔っぱらいという感じだ。 一生懸命生きろと力説していたが、どんなに一生懸命でも、 知性のない判断には上記のような結末しか伴わない。 その結末を覆せるだけの事前の努力を、僕はしていない。
ああ、やっぱり早く知っておいて良かった。 今、彼女に会ったら、やけっぱちになって八つ当たりしそうだ。 やれやれ…。
…ダメだ。混乱している。 何がなんだか分からない。 何がウソで、何が本当だったのか。 彼女のことを信じると決めた僕の判断は間違いだったのか。 僕が勝手に誤解しているだけなのか。 それとも、友人が勘違いか誤解をしているのか…。 あるいは、僕の知らない第三者がいるのか。 少なくとも、僕が告白した当日、 ほとんど話したことのないような女子学生までこの件について知っていた。 隠すつもりはなかったが、それにしても、予想以上に話が広まっていたと考えられる。 やはり、夏休み前で良かった。 この時期なら、いくらなんでも他人事なんだから 9月には忘れていることだろう。 だいたい、みんな試験でそれどころではなくなっているはずだ。
今日は、何かしたかな…? 別に、何もしていないな。 そう言えば、マンガを見ておもしろいと思ったことがあったな。
それは、キャラクターへの思い入れだ。 よく言われることだが、実感したのは初めてかもしれない。 ゲームなどの場合は少し特殊だが、 そうでもない限り、ヒロインというのはだいたい1人で、読者が選べるものではない。 そういう意味でゲームというのは未来のあるメディアだと思うのだが、 どうも認識のレベルが低すぎるような気がしてならない。 あまりいろいろやらないで、1つの目標に絞ればいいのだ。 …と言っても、そうなるとサウンドノベルのようになってしまうか。 あれはあれでおもしろいのかもしれないが、いまいち好きになれない。 映像を使えるメディアなのに、わざわざ読ませるというのが…。
それで、なんでそんなことを思ったのかと言えば、 僕の思い入れのあるキャラクターとヒロインが違ったから。 脇役でも、それだけ魅力的に描けなければダメだということだ。 しかし、ちょっと前にも書いたように、脇役があまり変わってしまってもいけない。
あとは、細かい部分のリアリティ。 物語内部の例示を、物語内部でフォローしていること。 忙しいと言っているのに、何がどう忙しいのか分からないんじゃ不満だ。 唐突な展開なども困る。 特に、物語が入り組んでくるときは、そのあたりには細心の注意を払わねばならないだろう。 著者と読者の認識レベルには大きな隔たりがあるのだから。 こんなこと書いてて、実際小説を書くのかどうか…。 少しずつ書いてはいるが、上げられるレベルじゃないんだよな…。 まあ、こんな日記よりかはなんぼかマシだろうから、完成したらどこかに載せるつもりではいるが。
さて、彼女へのメールには何を書こうかな…。 LinuxとWindowsのデュアルブートをすると言っていたから ブートマネージャのことでも書いて、 あとは、…そうだな。 電話の件も書いておくべきか。 出ていないとは言え、着信履歴には残っているはずだ。 僕の文章はとにかく長くなるからな…。 簡潔にまとめなければ…。
ただまあ、限度を知らないというのがまたある。 レポートを書くときは特にそうなのだが、 無駄なことをつらつらと書き連ねるのが嫌で、逆に、極端に短くなってしまうのだ。 だいたい、普通のレポートなんて、 本当に書くべきことだけ書いたら量的には本当に少なくなってしまうだろう。 …そうでもないか。そうなるのは僕の実力のせいか。
そう言えば、彼女は高専で鍛えてきただけあって、 本当にレポートがよくできてたな…。 文章の細かいところはともかくとして、極めて分かりやすい。 一瞥しただけで内容がつかめる文章を書くのは、さすがと言うしかない。 僕とはまさに正反対だろうな。 こんな日記、一瞥したところで何を言いたいのかサッパリ分からないだろう。 なんせ、改行するたびに話題にしている内容が違うのだから。
もうすぐ6時だ。 そろそろ寝るか…。
2002/8/17 5:34
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