++ 記憶の中へ
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■ 心のなか 2006年06月26日(月)
昨日の「心の基地」にもつながるんだけれど・・・・

 海渡はあまり学校のことを訊いても、答えてくれる子ではありません。よほど印象に残ったことがあれば、話してくれますが普段は本当に何にも教えてくれません。
 
それが、先日の連絡帳に海渡が職員室にいる時のことが書いてあったので、そういえば前もよく職員室にいたなぁと思い、なにげなく

「海ちゃん、職員室好きなの?」

と訊いたら

「うん」

と言いました。そして


「○○せんせい、いなかった」

というのです。
○○先生というのは、昨年までの海渡の特学の担任の先生です。
海渡はこの先生が大好きでした。

4年生になって新しい先生になって3ヶ月が過ぎようとしています。
前の○○先生は中学校へ行かれたことも話してあり、海渡なりに納得していると思っていました。そして、新しい先生にもそれなりに慣れたかなぁ、と思っていたのでこの言葉にはびっくりしてしまいました。

「海ちゃん、職員室で○○先生探してるの?」

「うん」

「そうかあ、でも、○○先生は別の学校でお仕事しているんだよ」

そう言うと

「ちゅうがっこうでしょ」

と言いました。

中学校へ変わって行ったということを知っているのに、小学校の職員室で○○先生を探しているのでしょうか。それとも、職員室へ入るたびにふっと思い出すのでしょうか。

1年生のときの先生も海渡は大好きでした。でも、2年生になったら移動で海渡の前からいなくなり、そして○○先生と出会いました。そして、やっぱりある日海渡の前からいなくなりました。それは仕方のないことであり、これから何度も繰り返されること。

今度は新しい先生と新しい思い出を作っていくことになります。
多分、海渡もそれを現実としてありのまま受け入れていることと思います。それでも、やはり思い出し、先生の姿を探し、やはりいなかったと確認していくことはそれはそれで、次に進んでいく大事な作業なんだと思います。

素敵な先生にたくさんめぐり合い、たくさん思い出を作って、めぐり合ったその数だけ別れがある・・・・

海渡はそんなこと考えてもいないでしょうけれど、心のなかで少しずつ出会いと別れの折り合いをつけていくのでしょう。

今は、まだまだその折り合いの途中かもしれないけれど、いつか○○先生よりも新しい先生が心のなかでいっぱいになるといいな。

心の基地、ゆっくりゆっくり作っていこうね。
ゆっくり作れば、きっと立派な基地が出来上がるよ。





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