++ 記憶の中へ
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■ キモチノスイッチ 2006年06月06日(火)
 大好きなことをしている途中で、それを止めるのはとても難しいことだと思います。

 海渡も毎日そんな場面を繰り返しています。
 
 たとえば、毎朝の通学団の集合場所が公園なので、海渡はいつもブランコに乗ります。
 ところが、班長さんの集合の声とともにブランコから降りなければなりません。それが海渡にはとても難しい。

 学校に行かなければならないことはわかっている。
 ブランコから降りなければならない。
 でも、もう少し乗っていたい・・・・

 そんなとき、班長さんが10数えてくれると、海渡はその間に気持ちのスイッチを切り替えられるようです。1から10まで数える間に、自分で自分の気持ちに折り合いをつけるのでしょう。

 家でも、ゲームをしていてそれをやめなければならないとき、10から逆にカウントダウンしていくと、今まで知らん顔していたのに、「10、9、8・・・・」くらいで腰が上がり、「7、6、5・・・」になったら、自分でスイッチに手を伸ばすようになりました。

 「止めなさい」と言われて止めるよりも、10数えるうちにというのはきっと、止めさせられたという感じじゃなくて、自分の意思でキモチノスイッチをオフにしたという気持ちになれるのがいいのかなと思います。

 ダウン症の子ども(おとなも?)は頑固だと言われることが多いのですが、その理由を言葉で言えないということともに、気持ちの切り替えが上手にできない、つまりキモチノスイッチを自分で上手にオンオフできないということもあるのだと思います。

 その子によってスイッチは違うかもしれないけれど、きっとどの子にもあるんじゃないかな。




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