++ 記憶の中へ
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■ 3度目の行方不明(その1) 2006年05月29日(月)
海渡は、ちょうど一年前、私と父さんと3人で出かけたショッピングセンターから一人で抜け出して、行方不明になったことがありました。
 くわしくはこちらをどうぞ。

 あれから約1年たって、今度は家から抜け出して行方不明になりました。それも、夜に2回・・・・。
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 最近、下校後家で遊んでいるうちに、フッといなくなることが多くなりました。素足のままどこかへ行ってしまいます。
 探しに行くと、うちはマンションの5階なんですが、1階へ行くまでのどこかの階段の踊り場か、マンションのエントランス、集会室の前などにいるのですが、いつもまるで迎えに来てくれるのを待ってたかのように立っているか座り込んでいます。

 どうして黙って出て行ってしまうのかは絶対に言いません。

 公園に遊びに行きたいときは「こうえん おともだちいる」と私に了解を求めるように言って靴を履いて行くのですが、それとは明らかに違うんですよね。まるで、プチ家出。

 そんな中で、事件が起きました。
 我が家の長男は今年工業高校を卒業後就職したのですが、それと同時に家を出て、歩いて15分ほどの祖母が一人暮らししているマンションに同居することになりました。自立の一歩と言ってしまえば聞こえはいいのですが、一人暮らしの祖母が心配だったのと、我が家の狭いマンションでは順番に出て行ってもらわないと、今年4年生になる海渡の部屋もそろそろ必要かも・・・という事情からです。

 ただ、夕食だけは祖母の負担も考えて仕事帰りに我が家に寄って食べていました。食事後、祖母のマンションに帰るのですが、その事情を説明しても理解できないのが海渡。お兄ちゃんが大好きな海渡は晩御飯が終わるとどこかへ行ってしまう兄が不思議で仕方がなかったようです。

 ある日、いつものように祖母のマンションに帰る兄ちゃんの後を、私と夫が気づかないうちに追いかけて出て行ってしまったのです。数分後「海渡がいない!」と気づいた私と夫。夜の8時過ぎでしたが、手分けして探しまわりました。

 兄の後を追ったのだということはわかっていたので道路沿いに探したのですが見つかりません。祖母のマンションには車でしか行ったことがないし、海渡が道を覚えているとは思えませんでした。
 その辺にうろうろして家に戻るかもしれないと私だけ家に戻ったところ電話が鳴りました。

 出てみると、海渡の同級生の男の子のお母さんで、コンビニの前で裸足で立っていた海渡を見つけ、家で預かっていますということでした。

 やはり交差点まで来たものの怖かくて渡れなかったのか、そのまま左に曲がってどんどん歩いて行き、コンビニの前まで歩いてきたところをたまたま反対側を歩いていた同級生の子のお母さんが偶然見つけてくれたのでした。夫とすぐに駆けつけました。

 迎えに行くと、玄関の先のリビングでのんびり座っている海渡は、泣くでもなく、悪びれるでもなく、ニコニコしています。
 何度も何度も同級生のお母さんにお礼を言って、家路につきました。

 もちろん、家につくまでお説教です。すると、海渡はムッとしたまま黙り込んでしまうのです。しかし、帰宅してから父さんとお風呂に入った海渡は、あーちゃん(おばあちゃん)の家に行きたかったこと、○○君の家で冷たいお茶を飲んだこと、お菓子も食べたこと、足を拭いてもらったことをぽつぽつと話したそうです・・・・・・。

 今まで、さんざん、黙って出て行ってはいけないことを言い聞かせてきたはずだったのに、こんな夜真っ暗になっているのにお兄ちゃんの後をついて出て行ってしまうとは・・・・

 翌日、もう一度同級生の家にお礼にうかがったとき、お母さんから足が真っ黒だったので濡れタオルで足を拭いてくださったこと、ニコニコして可愛かった(汗)こと、お茶とお菓子を出してくださったこと(大汗)を聞きました。

 それからは、兄が祖母宅へ帰るとき海渡がついていかないよう注意しているのは言うまでもありません。





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