++ 記憶の中へ
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■ 懇談会 2005年12月09日(金)
 小学校で個人懇談会があり、特殊学級と普通学級とそれぞれ別々に担任の先生からお話を聞いた。最近、いたずらもさかんだしなぁとドキドキしながら小学校へ・・・・。

 海渡は、特殊学級に在籍はしているけれど、ランドセルは普通学級に置いてあり、国語と算数の時間だけ教科書を持って特学に通い、そのほかの社会、理科、音楽、体育、図工、習字、英語などの授業と、朝の会、給食、帰りの会、その他行事はすべて普通学級で行っている。また、普通学級での授業は、可能な限り補助の先生がついていてくださっている。

 そんな訳で、今日のお話も特殊学級では、国語と算数の学習の進み具合や習熟度とともに、トイレや掃除などの身辺自立の様子を、普通学級ではクラスの中の海渡の様子や、お友達との関わりなどを別々に聞いた。

 「実はこんな困ったことが・・・」ということもなく(^^;)、穏やかにお話を聞くことができた。でもまあ、それなりに大変なことを毎日しでかしていることは想像がつくことで、先生方には迷惑かけっぱなしだと思う。最近では、特学の金魚の水槽に餌を一缶全部入れたらしいし・・・。


 今の海渡の学校生活はハンディを持つ子どもにとっては理想的な形なんじゃないかなぁと思う。特にダウン症の場合、周りの状況を見ながら覚えていく能力が高いので、障害児学級に入れるにしても普通学級との行き来を多く望む親は多いと思う。

 海渡も学校生活の半分以上を一緒に過ごしている普通学級の友達との関わりからいろんなことを学んできたし、海渡自身がみんなと一緒に同じことをやりたい、やならくっちゃという気持ちを持てるようになった。特に最近の様子を連絡帳や懇談会で聞いていると、海渡のみんなと一緒にという気持ちがよく伝わってくる。

 たとえば、「はなまる」でも書いたように、みんながプリントをやっているとそれと同じプリントを海渡なりに取り組んだり、帰りの会の最中にヘルパーさんが迎えに来て、特学の先生が知らせに行くと、ジェスチャーで今○○先生がお話ししているところだからと拒否したり、「今はまだ帰りの会の途中だよ」とでも言うかのように、廊下側の窓の戸を閉めたりするらしい。


 普通学級の先生からは、海渡は周りの状況から場を読むことが上手で、先生が大事なお話をみんなにしているときにチャイムが鳴ると、さっと前のスイッチを止めに行ったり、誰かがお水をこぼすと雑巾をとりに行って拭いたいたというお話を聞いた。
 また、図工などで海渡はお友達の絵や作品を「じょうずだねぇ」「すごいねぇ」とものすごく褒めるそうで、褒められたお友達がとっても良い気持ちになって、すると周りのみんなも良い気持ちになって、クラス全体が良い雰囲気になっていくというお話があった。そして、

「海ちゃんがいると癒される」

と。海渡には海渡なりにちゃんとみんなのためになっているところがあり、海渡の存在を先生もお友達も当たり前のように認めてくれているんだなぁと嬉しくなる。
 
 また、将来のことを考えてほかの先生方にも、「失礼します」「お邪魔しました」「〜してください」「ありがとうございました」「ごめんなさい」などの言葉を海渡がきちんと使えるように声かけしてくださっていると聞いて、本当にありがたく思う。こういう言葉は、特学の担任の先生一人だけで教えていてもなかなか身につくことではないので、ほかの先生がたも気にかけてくださっているというのは本当に嬉しい。
 
 海渡は本当に良い環境で過ごせているのだなぁと改めて思う。

 海渡は、しょっちゅう先生方に「だいすき」と言っているらしくて、初めはそれを聞いてびっくりしたけれど、懇談会のお話を聞いていると海渡が事あるごとに「だいすき」と言う気持ちがよくわかった。

 この先、いろんなことがあるだろうけれど、どこへ行っても、どんな進路に進んでも、海渡の「だいすき」が消えないように、いつまでも「だいすき」と言える海渡でいられるようにと思う。
 




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