++ 記憶の中へ
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■ 不思議な遊び 2004年10月24日(日)
小学校2年生の海渡、テレビゲームは最近飽きてきたのか、さっぱりやらなくなった。夏の間熱中していたぬいぐるみを並べるのも最近していない。それに代わって、絵本を積み重ねるということをなぜか延々とやっていることが多い。

1冊置いた絵本の上から2冊めを手前から滑らすように重ねていく。角もきちんとそろえて、裏返しや逆さまには絶対しない。丁寧に丁寧に積み重ねる。15センチか20センチほどになると、また横に1冊ずつ積んでいく。まるで何かの儀式のように。これをやっているときは何もしゃべらない。ものすごく集中していて、私が何かを話しかけてもまず答えない。

ときには、絵本を真ん中から広げて重ねていくこともある。これをしたときは、あ、もしかしたら小学校の先生が子供達のノートを広げて重ねていっているんじゃないかなと思ったことがある。また、壁に絵本を立てかけていくということをしていることもある。

どうしてこういうことをするのかわからないけれど、絵本を重ねながら気持ちの整理とか切り替えとか、海渡なりに何か意味がある行動なんじゃないかなと思っている。自分の思ったこと、感じたこと、言いたいことをそのまま言葉にできない海渡は、いろんな思いやストレスが心の中に溜まっていて、それを少しずつ、自分なりに消化したり、整理しているんじゃないかなと思う。もちろん、勝手な憶測なんだけど。

子供が意味不明のことをやりだすと、親としては気味悪くてやめさせたくなるけれど、今のところ好きにさせている。

ある程度やり遂げると「ふぅ」と小さな息を吐いて、またいつもの海渡に戻っている。ほんの少し、すっきりとした顔になっている。



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