++ 記憶の中へ
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■ 怪獣海渡の長い一日 2004年06月20日(日)
 今日は、早朝から夜まで私と長女が出かけることになり、一日のこと全部を夫にまかせることになりました。
 お父さんは家事全般できるし、海渡は母親がいなくてもお父さん大好きなので大丈夫、子守役の長男もいる。日曜日は朝は9時すぎないと起きないし、前日は授業参観や親子工作ではしゃいで疲れているはずなので、もしかしたら10時頃まで起きないかもしれない。

 と思ったのが甘かったようです。
 私と長女が朝5時に出かけたあと、恐らく6時頃に起きたらしい海渡は、ママがいないので探したのでしょう。

 7時に起きたお父さんが海渡がいないのに気づき、外に出たのかもしれないと焦って探したけれど外にはおらず、靴もあったので部屋の中を探しているうちに、嫌な予感がして長女の部屋を開けると・・・・

 そこには、ベッドの上で長女の習字カバンを開けて墨汁を出し、筆でノートらしきものにお絵かきをしている海渡がいた・・・らしい。手足もパジャマも真っ黒なのは当然のこと。お父さん、呆然(そりゃそうでしょう)。

 お父さんの雷が落ちて固まった海渡はそこから動かず、風呂場へ連れて行こうとしたら嫌がって暴れたらしい。ますます、自分もシーツが真っ黒になる。そして、おしっこを我慢していたのでしょう、怒られたショックからかこともあろうにベッドの上でおもらしをしてしまったそうです。

 何とか風呂場に連れて行き、シャワーを浴びさせたお父さん、長女の部屋の墨を片付けようとあわてていたのか、お風呂のドアを閉めずに出て行って戻ってみたら脱衣場が水浸しになっていたそうです(ここまで聞いたらめまいがしそうになりました)。

 お父さんは水浸しの脱衣場を拭き、シーツや海渡のパジャマを洗濯して、海渡がお絵かきして真っ黒になったノートらしきもののはいったいなんだろうと、中を見てみたら長女の地理のワークだったのでびっくり仰天してあわてて水で洗ったそうです(げっ??)。

 水で洗って干してあるけど、よれよれぼろぼろで多分、もう使えないだろうって・・・・。長女の部屋のカーペットも墨だらけになったけど、どうしようもない。シーツも布団カバーも洗ったけど墨は落ちなかった(当たり前でしょうね)。

 お昼はショッピングセンターに連れて行き、マクドナルドでお昼を食べさせ、ゲームコーナーでゲームに付き合い、本屋で高いカルタを買えとダダをこねるのをあきらめさせ、ドーナツを買ったのにアイスクリームも欲しいというのをまた苦労してあきらめさせ、帰宅したら疲れて何も作る気になれずに出来合いのお寿司で夕食、その後お風呂に入れた・・・ということでした(ご苦労様でした)。

 私と長女が10時に帰宅したとき海渡は起きていて、私を見て嬉しそうにいつものように天使の笑顔でお出迎えしてくれました。お父さんに話を聞きながら私の顔が引きつってきました。でも、海渡があまりにニコニコと嬉しそうなので

「海ちゃん、今日おりこうさんにしていた?」

と聞いたら、元気よく

「うん!」

 それを聞いたお父さん

「ウソつけ! こいつは本当に怪獣そのものだった」

と言いました。

「丸一日いっしょにいたら、もうめちゃくちゃに疲れた。お前、よくこんなのと一緒にいつもいられるな」

 何をいまさら言っているんですか、お父さん。こんなものですよ、いつも(苦笑) まあ、今日はさすがに聞いててひどかったですが・・・・

 そういえば、今日は「父の日」でした。朝から散々の「父の日」になってしまったお父さん、報告が終わるとぐったりしてすぐに寝てしまいました。

 干してあるよれよれのワークを見て、長女は怒りもせずに黙って部屋へ戻っていきました。

 怪獣海渡は、私に甘えてきます。海ちゃん、長い一日だったね。
 でも、楽しかったんだろうね・・・・。



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