++ 記憶の中へ
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■ 子供達の風景 2004年06月02日(水)
 毎朝、通学団が出発するまでの短い時間、集合場所の公園では年齢の違う子供達が遊んでいる。ブランコに乗ったり、カエルや虫を追いかけたり、朝からパワー全開だ。学校までの通学路では、誰かがミノムシやトカゲなどを見つけると一斉に全員が「観察モード」に突入。それは端で見ている限り、なんともほほえましい光景であり、その時々に子どもたちの好奇心に驚かされる。

 だけど、子供達の好奇心は時には思いもかけない結果も生んでしまう。
 マンション内の通路に作られたツバメの巣を、どこかの子どもが棒か何かで突っついて崩してしまった。そして、ツバメのヒナが1羽そこから落ちて死んでいた。もう動かないツバメのヒナはまだ羽毛も生えておらず、眼も開いていなかった。

 巣を壊した子は、ほんのちょっとした好奇心で巣を突っついたのだと思う。巣がなぜあるのか、巣の中に何があるのか、知らなかったわけはないと思う。

 子供達の好奇心は善にも悪にもつながっている。無邪気に虫を見つめる子どもも、ツバメの巣を壊してしてしまった子どもも、みんなごく普通のどこにでもいる子どもたちなんだと思う。また、子どもは無邪気さと残酷さをあわせ持っているものだとも思う。

 今の子供達は自分が持っている好奇心から生まれる結果が、そのどちらにつながるかを考える一瞬もないほどゆとりの無い生活を送っているのも事実なんだろう。

 わが子が宿題にも勉強にも追われないのんびりした日々を送っていると、他の子供達がどんな毎日を送っているのかつい忘れがちになってしまう。自分の子供だけを見つめるのではなく、周りの子供達の日常や風景にも目を配らなければ結局、海渡がどんな世界の中で過ごしているのかを見落としてしまうんだなと気づかされる。



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