■ ひとつの言葉の意味 |
2004年05月31日(月) |
数日前の日記で、海渡が何気に「ママ、だいすきだよ」と言ってくれると書きましたが、この「ママ、だいすき」には同じ言葉でありながら、実はその時によって、いろんな意味があります。3パターンくらいあるんですよね、実は・・・ 分かりやすく強引に分けると
「愛情の共有」の場合、 「愛情の確認」の場合、 「不安の解消」の場合・・・みたいな。
「愛情の共有」というのは、前の日記に書いたような「本当に、ママ、大好きだよ・・・」という素直な満ち足りた気持ちそのものの「だいすき」。これはとっても分かりやすく、海渡が言った瞬間、ふんわりとした暖かい空気のオーラに包まれるような感じがします。
「愛情の確認」というのは、海渡がしでかしたイタズラなどで、私が苛立っているときとか、怒っているときとかにそばによって来て「ママ、だいすき」と言います。このときに邪険な態度をとったり無視すると(たいていそうしてしまうことが多いのですが)、その後さらにとんでもないことをしてくれます(泣) なので最終的には海渡を抱きしめてやることで解決します。
「不安の解消」というのは、私が仕事で忙しくて相手にしてあげられないとき、いい加減な中途半端なやり方で相手をしてしまうときに何となく不安げに「ママ、だいすき」と言ってきます。ちょっと「愛情の確認」と似ていますが、微妙に違うんです(苦笑)
長女は私がむっつりしていると、「ママ、怒ってるの?」とはっきり聞いてきました。長男は、何も言わずに擦り寄ってくる子でした。そして、海渡はたったひとつの同じ言葉だけで、私の愛情を確かめたり、自分の気持ちを表現したりします。 海渡にとっての「ママ、だいすき」はいろんな意味のある大事な言葉なんだと思います。そして、この言葉を発するときの海渡の気持ちは、私の想像以上にさまざまな深い思いがあるのだと思います。
言葉や知的にハンディのある子供達は、数少ない語彙を一生懸命駆使して自分の気持ちを訴えたり、相手の気持ちを確かめたりします。自由に言葉を操れない海渡の普段の言葉の使い方を見ているとそれがよく分かります。 そして、もしかしたら「ママ、だいすき」以外にも、いろんな意味や違う意味のある言葉が海渡にはあるのかもしれないと思いました。そして、それらがもしあるとするなら、もっともっとそれらを知りたいと思います。
言葉が言えないときは、表情やしぐさを見てこちらの想像力を総動員して海渡の気持ちを知ろうとしてきましたが、言葉が言えるようになったらそこで安心してしまわずに、今度はその言葉に込められた海渡の気持ちをもっと深く知らなければいけないと思いました。
言霊という言葉がありますが、海渡を含めて子どもたちが発する言葉にはみんな魂があるんだとつくづく思います。
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