先日の連絡帳に、遠足で海渡が乗った二人乗りの「スカイサイクル」のことをイラスト付きで先生が書いてくださっていた。見上げるほどうんと高いところにあるレールの上をペダルを漕いで進む乗り物だ。夫に話したら、
「よ、よく海渡を乗せられたなぁ」
と感心していた。つまり、多分、安全ベルトか何かついているだろうから、きっと大丈夫だとはわかっていながらも、もしかしたら海渡が怖がって立ち上がるんじゃないかとか、何か突拍子もないことをするんじゃないかと、きっと親である自分ならよその子と二人だけでは怖くて乗せられないということなのだ(笑)
私も、海渡が子どもだけでスカイサイクルに乗ったということを知ったときにはびっくりした(苦笑) この間の動物園でのジェットコースターでさえ、父親がついているとはいえ、私も夫もかなり不安でおっかなびっくりだったのだ。
親は、ついつい怖くて子どもに新しいことに挑戦させることをためらってしまう。
私はいまだに海渡がジャングルジムに登るのを見るのが怖くて怖くて仕方がない。ちょっと高い位置にある滑り台でさえ、海渡がてっぺんでふらふらしているのを見ると、心臓が止まりそうになる。顔は笑っていながらも、心の中は、お願いだからもう滑ってきて〜と懇願モードになっている。
これを心配しすぎ、過保護というのだろうな・・・
いつも見ていないと不安というのも障害児の親にはよくあることだ。でもいつもいつも、子どもを自分の視野の中にだけ入れておくのも限界がある。 だから、今回の遠足のときのように、ポンと他人の手の中にまかせてしまう勇気も必要なんだと思う。
実は、同じように人手にまかせる勇気が足りなくて、支援費制度をなかなか使えないでいたりする。障害児デイサービス、ガイドヘルパーなどなど、今は親がひとりで障害児を抱え込まないですむように、行政、民間などの支援サービスができつつある。
いつ親が病に倒れるかもしれないし、いつか、親は先に死ぬ。そのときになって、他人の手を借りるときに子どもが怖がったり、慣れなくてかわいそうな思いをしなくてすむように、今から親から離れる訓練が必要なのだ。親の会などでは「宿泊訓練」という名の練習もある。
知らない人にはついていかない、と子どもに教える現代で、障害のある子供達には知らない人にも慣れてもらい、指示が聞けるようになってもらわないといけない。
海渡にもそろそろ、そんな場を作ることが必要だと感じている。 あと必要なのは、きっと親である私の勇気だけなんだけどね。
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