++ 記憶の中へ
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■ あったかい会話 その1 2004年05月18日(火)
 今日、海渡の小学校は「なかま遠足」だった。
 全校児童、1〜6年までの縦割グループごとに分かれて行動する。

 海渡がいる班は、先生がついているとはいえ、上級生の苦労が目に見えるようで、本当に感謝しきれないくらい。迎えに行って帰りのマンションのエレベータの中で同じ班の子が笑いながら

「今日ね、海ちゃん、スカイサイクルに乗って、降りたとき『はぁ〜っ』て(疲れきったように)言うんだよ。ぜんぜん漕いでないのにさ」

と言った。どうも、スカイサイクルと言うモノレールのような二人乗りの遊具に乗り、二人でペダルを漕いで進むのに、海渡は彼まかせにして全然ペダルを漕がなかったらしい。そして、降りて「はぁ〜っ」と疲れきったように大きな息をしたらしいのだ。力を入れて漕ぐような乗り物は、三輪車はおろか自転車にも乗れない海渡には多分、2分の1の力を出して漕ぐことはできない。多分、同じなかの班の彼は自分ひとりで一生懸命頑張ってペダルを漕いだんだろうなぁ・・・・「海ちゃんも漕いでよ〜」とか何とか言いながら。
海渡の溜息は、きっと初めて乗ったスカイサイクルの高さに驚いて、緊張しすぎて出たため息だったんだろう。

 それでも、笑顔で「ぜんぜん漕いでないのにさ」と言う彼には、全く悪意もうらみも感じられず、「ほんと、まいったよ」というニュアンスがあって、ごめんね〜という気持ちとありがとうという気持ちと半分ずつ感じた。

 ほんとうに、ごめんね、そして、ありがとう。
 



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