++ 記憶の中へ
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■ 誤飲 2004年05月13日(木)
 お恥ずかしい話ですが、私の不注意で海渡が薬を誤飲してしまいました。
 病院でもらった3日分の風邪薬のうちのシロップを、一度に全部飲んでしまったのです。


「咳止めと、解熱剤と、痰を切る薬出しておくから」
と言われて出されたのは、3日分の粉薬と小さな容器に入ったシロップ。

 昼食の後、粉薬1袋とシロップひと目盛り分飲ませて、そのままテーブルの上に置きっぱなしだった。いつもは悪くなるといけないからシロップは冷蔵庫に入れるのに、入れなきゃと思いつつそのままにしてしまった。今までにもそういうことは時々あったけれど、海渡は薬に対しては興味を持っていないし、一度も黙って薬を飲もうとしたことはなかったので油断していたんだと思う。

 2時ごろ、海渡はビデオを見ながら横になっているうちに寝てしまった。
 その後、お兄ちゃんの部屋で、中身がからっぽになったシロップの容器を見つけた。あたりにはこぼした形跡がないので、多分、全部飲んでしまったに違いない。

 焦った・・・・

 普段昼寝なんかしないし、今回の風邪も軽く、病院でも元気そうだったので昼寝をするのが少し意外だった。やはり、寝てしまったのはシロップを全部飲んでしまったからだろうか。
 そういえば、私はこのシロップの内容が何なのか知らなかった。この病院は赤ちゃんの頃から通っているけれど、大ていいつもこのシロップが出てくる。咳が出るだけとか、熱っぽいだけで他の症状があってもなくても、粉薬といっしょにこのシロップがいつもついてくる。粉薬は症状によって中身の色が変わることがあったけれど、シロップはいつも同じ色で同じ量だ。

 そして、このシロップが何なのか一度も訊いたことがなかった。先生からも薬に関しては、どれがどういう薬で何に効くかと言う説明もないし、受付でも飲み方しか教えてくれない。処方箋もなく、私は出された薬をそのまま素直に海渡に飲ませていたのだった。

 とりあえず病院に電話してみたが、誰も出ない。午前中の診察は終わって、夕方からの診察まで誰もいないのだろうか。

 3時に海渡は目を覚ましたけれど、起き上がってこない。いつまでもだるそうにぐずぐずしており、微熱もある。それから1時間ほど目が覚めているのに、起き上がらずごろごろしていた。もちろん、シロップを飲んだことを訊いてみたけれど、飲んだとも飲んでないとも言わない。「甘くておいしかった?」「お薬、飲んだ人、手をあげて」にも乗ってこない。

 4時半頃になってようやく起きて遊び出したので、少し安心したものの何となくボーっとしているような気がする。熱のせい?とにかく、夕方もう一度病院へ連れて行こうと思って、大事なことに気づいた。水曜日の午後は休診だった。

 5時、もう一度病院に電話をしたら、年配の女性が出た。先生の奥さんらしい。ことの次第を説明すると、しばらく待たされて

「意識がないとか、ぐったりしているんじゃないのでしたら、水分を多めに摂らせてください。」

 それだけだった。

 「意識はあるし、今はもうぐったりはしていないんですけど、ちょっと心配で・・・あのぉ、シロップの中身は何でしょうか?」と思い切って訊いたら、受話器を押さえて「薬の中身は何でしょうかだって」と誰かに訊いている。電話の遠くで、先生の声がした。

「そんなもん、※※※(多分、カルテ)見な分からん!」

 とっても不機嫌そう・・・・
 もちろん、奥さんはその通りには言わず

「今は元気なんですよね? だったら多めに水分を摂っていただければいいと思いますので・・・・」

 もう、電話切りました・・・・

 とりあえず、様子をみることにしよう。
 それにしても、ショックだ・・・・
 今まで赤ちゃんの頃から薬を飲ませてきて、一度もこういうことが起きなかったのは、彼なりに徐々に、薬の意味や一度に少しだけ飲むということを理解してきたからだと思っていた。まさか7歳になってこんなことがあるなんて思いもよらなかった・・・・

 とりあえず、そのあとは微熱が出たり平熱に戻ったりして、元気とはいえないけれど、大丈夫なよう。夕食後(食欲がなくやっとそうめんを少しだけ食べた)7時半頃にはまた寝てしまった。とにかく、眠たくて仕方がないらしい。

 このまま、大丈夫でありますように・・・・
 きっと、明日も学校はお休みだわ・・・・・




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