++ 記憶の中へ
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■ 距離 2004年04月14日(水)
 雨だったので、早めに小学校へ迎えに行った。
 下駄箱のある昇降口から顔なじみの子供達が続々と出てきた。
 海渡はどこかなと奥を覗くと、特学の担任の先生といっしょに長靴を履いているところだった。中へ入って先生に近づいて

「お世話になってます。あの、ちゃんと言うこと聞いてますか?」

とずっと気になっていたことを訊いてみた。

 先生のお話によると、海渡はまだ自分(先生)との間に距離を置いて、様子を見ているようなところがあるらしい。

 海渡は、たぶん新しい先生に対して

どこまで甘えられるのか、
どこまでワガママが言えるのか、
どこまでやると叱られるのか、
どこまで信頼していいいのか、
どこまで自分のことを守ってくれるのか、

・・・考えているんだろう。

 もちろん、はっきりと言葉にしてそう思ってはいないだろうけど、海渡なりに一生懸命、考えて、探りを入れているんでしょうね(笑)

 先生もそこのところはよく理解してくださっているらしい。
 前の先生のように、全身で信頼しきるようになるまでには時間がかかるかもしれないけど、でもきっと海渡にもわかると思う。




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