++ 記憶の中へ
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■ 通院6日目 2004年03月29日(月)
 やけどの傷はだいぶ良くなって、今日消毒に行ったら、あと一回でいいよと言われました。春休み中通うんだと覚悟していたので、拍子抜けしちゃいましたが、意外と治りが早かったのか、もともとひどいものでなかったのか・・・。まあ、これで朝病院へ連れていく苦労がなくなると思うとホッとしました。

 実は、今日は帰りに中古のゲームソフトのお店に行くからと言って、やっと出かける気になったのです。ところが、いざお店に行くと面白そうなもの(と言っても海渡が見て面白そうなものは限られているけど)がなくて、ただウロウロしているだけでなかなか帰ろうとしません。早く用事を済ませて仕事をしないといけない私はイライラ。

 そうこうしているうちに、ソフトの見本が乗っている棚に体重をかけて一段ひっくりかえしてしまい、叱ったらもう涙ポロポロで動かなくなってしまいました。ぺたんと座り込んでしまい、立ち上がらせようにも重いし、立つ気がないので全然立ち上がらない。ひきずるわけにもいかず、あれこれ言い聞かせて本当に苦労して連れて帰りました。スーパーにも寄りたかったし、役場や銀行へ行く用もあったのに、この調子じゃ連れて行っても車から降りないと思い、逆方向のマンションまで戻って玄関でおろして、再び用事に出かけました。もう、お昼だよ〜(泣)

 マンションで下ろしたとき、海渡は今にも泣きそうな悲しそうな顔でした。「海ちゃん」と呼んで、手を振ると、振り向いて無理やり笑顔を作っていました。そして泣き笑いの顔のまま、歩いて行きました。

 海渡の気持ちを考えると、海渡はただもっとゆっくりしたかったとか、何か買いたかったとか、いろいろあったのかもしれないけれど、その気持ちを考える余裕がありませんでした。

 ほんと、海渡には申し訳ないけど、仕方がないのよ、ごめんね。
 今度、ゆっくりお出かけしようね。




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