| 2006年04月28日(金) |
連詩「続・梅林バラード」(by沙羅双樹ふたたび) |
(沢田研二「TOKIO」より) 空が飛ぶ 街が飛ぶ 雲を突き抜け 星になる 火をふいて 闇を咲き スーパーシティーが舞い上がる TOKIO TOKIOが二人を抱いたまま TOKIO TOKIOが空を飛ぶ
(みおよしき) むにゃむにゃと言葉をかわす二人 「あれって、ジュリーだよね」 「僕、知らない」 「私、知ってるけど。ごめんね、年上で」
(双樹) 「だいぶ歩いたね。どこかで休もうか」 「どこかって?」 「えっ、何か誤解してない? 別にホテルとかじゃなくて、どっかベンチにでもって・・・」 「そうね。私、[くたくた]だし、この辺で[お花見]するのもいいよね」
(沙羅) 「ねえ、あれ見て。すごくきれい」 「ああ、いい色だね」 「何て言うんだろう」 「ハナミズキだよ」 「あ、そうそう。・・・あれ? なんだか去年も同じ事きいた気が・・・」 「ん? 去年の今ごろはまだ、僕たち、知り合ってないよ」 「・・・」 彼女は[びくっと]した。
(双樹) でも、彼のほうはさほど気にとめるふうもなく、[がさごそ]とかばんから[野球]のグローブふたつとボールを取り出した。 「あなたと心のキャッチボールをしようかと思って」 などと言った後、顔を赤らめる彼。
(沙羅) 彼は、物事を悪い方向には決して考えない人だった。それは、想像力に欠けるという見方も充分に可能ではあるが、人の悪意を「悪」とはとらえず、「弱さ」としてまずは許容する力を無意識にも秘めているのだろうと、彼女は感じていた。時々、会話の途中でふと黙り込む彼は[ぽーっと]した顔を見せたかと思うと、とんでもない方向に話を切り出す。友人は「テンネン」と密かに呼んでいるらしい。つまり[認定書]発行済みのキャラらしい。 「私のミットめがけてボールを投げてよ。これ、キャッチボールの基本でしょう」 彼女は心の中で突っ込みを入れる。だが、それは言葉にはならず、必死でボールの行方を追う彼女。 「こう見えても運動神経はいい方よ。のがさず取ってみせようじゃないの」
(双樹) 彼女のほうは何かしら彼を[ぎゃふん]と言わせてやろうとおもっているふしがあるようだが、彼のほうはどこ吹く風。彼の手を離れたボールは、彼女を高く飛び越えて、どこまでもどこまでも飛んでいく。ボールの行方を追ったが、ついに見失い、二人して空を仰ぎ見る。
(沢田研二「TOKIO」より) 空が飛ぶ 街が飛ぶ 雲を突き抜け 星になる 火をふいて 闇を咲き スーパーシティーが舞い上がる TOKIO TOKIOが二人を抱いたまま TOKIO TOKIOが空を飛ぶ
*5つの擬態語・擬音語(「くたくた」「びくっと」「がさごそ」「ぽーっと」「ぎゃふん」)と3つのキーワード(「お花見」「野球」「認定書」)を用いて、連詩『梅林バラード』(3月26日の日記を参照)の続編を沙羅さんと一緒に作ってみた。その結果できあかったのが、上記の作品である。
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