夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2005年04月30日(土) クドカン映画&能劇「姥捨」

 午後、クドカンこと宮藤官九郎が初めて監督した映画『真夜中の弥次さん喜多さん』(しりあがり寿・原作)を観に行った。主演は、長瀬智也、中村七之助というフレッシュ(?)な顔ぶれ。バカバカしいけど、すごく笑えて面白い映画だった。

 映画を観終わってから、少し時間があったので、楽器店に立ち寄った。音楽関係の本を立ち読みしていると、「こんにちは」と声をかけてくる人が・・・。「スローブルース」(星ヶ丘のライブハウス)の常連さんだ。「ネタ探しですか?」などと訊いてくる。「まあ、そんなようなものです」と答える私。まあ、そんなようなものですよ。毎週水曜日の「スローブルース 生音クラブ」は、今の私の生活にハリを与えてくれているからね。「次の水曜日に何を演奏するのか」などと考えるのも、楽しいものだ。

 さて、夕方からは、鶴舞・K.D.Japonへ、能劇「姥捨」を観に行った。原智彦(スーパー一座)・主演のこの芝居、原本人によれば「深沢七郎の『楢山節考』でもなく、能の『姨捨』でもない、『姥捨』」だそうな。でも、深沢七郎『楢山節考』や能『姨捨』からインスピレーションを得たことは間違いないだろう。
 岡部玄制作の流木ドームのなかで演じられる約一時間半の芝居。この日、知久寿焼(<たま>の元メンバー)の生演奏も加わって、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していた。
 齢六十にしてお山へ参る婆(原智彦)、それを見送る孫(夕沈)と息子(野畑幸治)・・・。哀調を帯びた夕沈の声・しぐさ、劇中に落語をはさみながら「おかしみ」を表現してみせた野畑の演技、そしてムシムシガールズ・ムシムシボーイズによるユーモラスな踊り(?)などが印象に残るが、何よりも原の見せるしなやかで繊細な動きの一つひとつが芝居に奥行きを持たせている。
 家に帰ってからも、独特の演劇世界が鮮明によみがえってくるような、そんな芝居だった。


 < 過去  INDEX  未来 >


夏撃波 [MAIL]