| 2005年01月31日(月) |
F.カフカ『変身』、松岡直也・・・ |
フランツ・カフカの名作『変身』が、ワレーリイ・フォーキン監督の手によって衝撃的なロシア映画として甦った。 「ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな 夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨 大な虫に変わっているのを発見した」 あまりに有名な『変身』の書き出し、この「変身」の場面をどのような映像で表現するのかが、この映画における一番の注目点だった。ロシア演劇界の鬼才ともされるワレーリイ・フォーキン監督は、グレーゴル役にエヴゲーニイ・ミローノフを起用し、生身の人間の動きで<虫>になったグレーゴルを表現してみせた。本物の虫以上に不気味だが、突然に降りかかってきた不条理な現実を前に為すすべもない人間の悲しさが画面を通じて伝わってくる。そして、それを第三者的に突き放して見れば、何とも言えないおかしさがこみ上げてくる。おそるべし、ロシア映画。なかなか心憎い演出だった。 いつか、インド映画版で『変身』を観てみたいものである。
夕方、名古屋ブルーノートへ、松岡直也ラテン・セッションを聴きに行った。イージー・リスニング系のラテン・サウンドだが、この松岡氏、自らのバンドを率いてから半世紀を越えた、というのだから凄いではないか(ローリング・ストーンズよりも10年長い)。まあ、「心揺さぶられる音楽」というような強い感じはなく、「心地よい」くらいのライト感覚のサウンドだけど・・・。そういうのも時には悪くないと思う。
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