夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2004年05月17日(月) 「熱海殺人事件」

 高校時代の3年間、私は演劇部で活動していました。それから長いブランクがあって、再び舞台を踏んだのは30歳を過ぎてからでした。今思えば、3年間の高校演劇時代は「おままごと」でしかなかったのかもしれませんが、当時としては精一杯やってたつもりでした。ただ、素人集団に等しかったわが演劇部には、演出とか批評の目は乏しかったと思います。
 そんな高校生の頃、野田秀樹や鴻上尚司がまだ無名だった頃です。当時の演劇界を席巻していたのが、つかこうへいでした。つかこうへい原作作品や「つかこうへい」もどきの演劇は、まさしくイヤになるほど観ました(あと、あの頃、北村想もちょっとしたブームでした)。でも、つか自身の演出作品は観たことがありませんでした。
 今日、北区つかこうへい劇団公演『熱海殺人事件〜平壌から来た女刑事〜』を観てきました。つか演出作品を生で観るのは今回が初めてでした。今回のつか作品、ホンとしての面白さは感じました。ただ、役者の力不足は随所に感じられました。
 冒頭、2人の男が怒鳴り合い、畳みかけるようにセリフを発しますが、何を言っているのか聞き取りづらく、「舞台上で勝手に怒鳴り合っている」という印象でした。あれがもうちょっと力のある役者であれば、迫力が感じられ、一気に芝居に引き込まれたのでしょうが。それでも、舞台上の役者もしだいに自身のリズムを取り戻しつつあったようでもあり、観客側である私の方もその雰囲気にしだいに慣れていきました。まあ、チケット代2千円という値段を思えば、こんなものかなあ、とも思い、決して悪い印象ばかりではありませんでした。
 力のある役者が一人いるかいないかで芝居の質は違ってくるものでしょうけどね。でも、つかの芝居ならば、もっと凄みが感じられるとよかった。そんなふうに感じました。


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