| 2002年07月27日(土) |
大須オペラ&「地方の反乱」 |
夕方、スーパー一座の大須オペラ「パリの生活」を観に行った。オペラといえば、愛知県芸術劇場オペラホールへちょっと着飾って観に行くみたいなイメージがあるけど、大須オペラはビール飲みながら気楽に観られる大衆的オペラ。昔懐かしい「浅草オペラ」(懐かしいというか、俺はまだ生まれていない)の息吹を再現しようと11年前にスタートした大須オペラだが、周囲の人々はテンションが高く、それぞれが大いに楽しんでいるようであった。隣に座った女性二人連れは、「こんな面白いもの、もっと早く観たかった」と興奮気味に話していた。俺も、スーパー一座のロック歌舞伎を初めて観た時、同じような感想を持って、その勢いで一座に入ったので、その気持ちは理解できる。でも、スーパー一座の舞台を何度も観ている俺からしたら、「もっと面白いはずなのに」という思いを少しばかり持った。面白くなかったというわけでなく、もっともっと期待したいということだ。たぶん役者のレベルは年々上がってきていると思う。ただ、なんとなくバランスの悪さ(役者同士のバランスだったり、役者と台本・演出とのバランスだったりするのだが)を感じた。 俺がスーパー一座に所属していた頃は台本の良さが際立っていたように思うが、今回観た感想としては「役者が揃ってる」という点がひとつあった。ベテランは言うに及ばず、俺と同世代の役者たちに関して随所に光る演技というのか、どうすれば役者が光って見えるのか計算されているという印象を持った。でも、実は計算しているというより、長年の鍛錬のなかで自然とそういう演技が身についたということだろうと思う。「継続は力なり」は、一面では真理だと思う。 俺も、pH-7秋公演に向けて稽古に励みたい。
話はガラッと変わって、住民基本台帳ネットワークシステムへの接続拒否宣言をした、福島県矢祭町の話題。国民すべてに番号をつけ住民票情報を管理する、というこのシステムへの接続拒否について、矢祭町の根本町長は次のように説明する。 「住民の情報を守るための担保となる個人情報保護法案が成立しない以上、接続しない。そもそも、セットであることは、国会で小渕元首相が答弁している。それが守られていない」と。個人情報の漏洩を防止するための対策がなされないままに住基ネットがスタートしてしまうことに、疑問の声も多い。自治体の長として至極まともな判断と俺には思えるのだが。 今でさえ、本人も知らない間にプライバシーが侵されている状況がある。今後さらに個人情報が悪用されるのではないか、と一抹の不安を覚えずにはいられない。
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