バカ恋
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■ 修羅場の予兆 ■



つくづく、自分の人生はドラマチックだなあと思う今日この頃。

ドラマチックと云うよりも、

安いメロドラマ。

此れが 『運命』 ってやつなのか?

ならば、挑んでやろうじゃないか。




真実だと思っていたものが、全くの虚実で、

次から次へと、笑ってしまえるくらいに、

シュウの嘘があばかれていく。

情けない思いと、裏切られたと悔しさ。

またか・・・やっぱり・・・

毎日がほぼ其れの繰り返し。




そして、決定的な出来事は、

昨日突然にやってきた。

うちの庭で、怪しげに家の中を覗く人影。

不審に思ったアタシが、窓を開けて尋ねると、








俺の人生はあの女にめちゃめちゃにされた

と、シュウが言っていた人。

シュウの名前を勝手に語り、

手当たり次第に借金を作りまくっていた人。

其の人が、今、アタシの目の前に居る。

アタシは、動揺している彼女を家の中に招き入れた。




彼女の身体は、驚くくらいに震えていた。




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