バカ恋
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■ 砕け散った愛の証 ■


数年前に親戚の金持ちの伯母さんから、

どデカイ、ルビーの指輪を頂いたのです。

其の指輪は伯母さんが結婚した時に旦那さんから頂いたものらしく、

娘が生まれたらあげようと大事にしまっておいた代物。

伯母さんの愛が込められた指輪なのです。





ところが、其処のお宅は息子ばかりで娘が生まれず、

居るのは、成長し結婚した息子の嫁が二人。

大事な指輪だからこそ、

娘のように可愛がってくれた、このあたしに、

贈られたので御座居ます。





古めかしい其の指輪は、伯母さんの思い出が沢山詰まったモノでした。

そして、ルビーの指輪はあたしの元で、

大事に大事に、押入れのずーーーっと奥に仕舞われ、

何時しか忘れ去れてしまったのでした・・・すまん





つい先日、

そろそろ引っ越し準備しなければ!

と、思い立ち、

押入れの奥をゴソゴソしていたら、発見したのです、

忘れていたルビーの指輪をっ!!


























































( ̄ ̄ー ̄ ̄)ニヤリ



















































悪魔なあたしが呟いた。













此れ売ったら、もしかしてすごい金になるのでは?








































( ̄∇ ̄* 借金しなくても済むじゃん♪






























そうと決まれば、

指輪を持って、いざ質屋へれっつらご−!























( ̄ロ ̄ いらっしゃい



( ̄∇ ̄* ちょっと見てもらいたいものがあるんですけどお




初めての質屋さん。暗い感じが何とも云えない。

店員の御爺さんは推定八拾歳超。

恐る恐る指輪を差し出す。




(ー'`ー う〜〜ん




御爺さんはしばし指輪を眺め、

シワシワの手で何度も摘み上げ、

そして云った。












( ̄ロ ̄ 一円にもならないねえ





























































!Σ( ̄ロ ̄; ガビーン







なんでええええええええええええええええ!!!





だってこれ、ルビーじゃん!
ルビーよ、ルビー!
聞いてんのか?爺さんよお!




































( ̄ロ ̄ ルビーじゃなくて、硝子だ




























































!Σ( ̄ロ ̄; ガビーン





しょおおおおおおおおおおおおおおおっく!!!














































( ̄∇ ̄ 本物だったら壱百萬円はするだろうねえ





























































(〇ロ〇; ひゃ、ひゃ、ひゃくまんえん・・・あわわ







































あたしの企みは見事に玉砕し、スゴスゴと質屋を後にした。































































(━┳━ _ ━┳━)
あうあうあうあうあう











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