バカ恋 | back index next |
■ 天才バカボン ■ 日曜日の午後十壱時過ぎ頃だぁりんから電話が来た。 自分でもまだよくわからないんだけど・・・ と、言ってから彼はゆっくりと喋り始めた。 結局のところ、だぁりんは、あたしの母親である部分に戸惑い、 受け入れようと努力はしてみるものの、 うまく行かずに自己嫌悪になり、悩みまくりの毎日だったそうだ。 あたしにはどうする事も出来ない。 娘の事は好きだが、無償の愛を注ぐ自信がないというだぁりん。 あたしはそんな事望んでない。 仲良く出来れば其れで良かった。 お前は俺が居なくたって生きていけるだろ? 俺は、俺だけを見てくれなきゃダメなんだ・・・ まるで子供だね。 まるで、暗闇を怖がってトイレに行けず、おねしょして泣いてる子供だね。 怒りが込み上げてきた。 あたしがどんな思いでこの壱箇月間過ごしてきたか、 あんたにはわかんないだろうけど、 ほんとに気が狂いそうだったんだぞ、バカヤロー! なんてバカな男なんだろう。なんて幼稚な男なんだろう。 でも、酷く愛しく感じた。 そして、あたしは思った。 彼の傍で暮らそう 距離なんか関係ないと思っていた。 肉体が離れていても、心が繋がっていればいいのだと思っていた。 でも、其れは間違いだったみたい。 やっぱり目を見て、顔を見て、そして触れ合わなきゃ駄目なんだ。 どんな結果になるかまだわからない。 また、泣いて此処に戻ってくるかもしれない。 其れでも、此の侭でいるよりはずっといいと思った。 待つのはもうイヤだ。 近くにいったら、たくさん会おう。たくさん話をしよう。 そしてたくさん喧嘩もしよう。 言葉を選ぶように話をしたり、腹の中を探るようなことは、 もうやめよう。 あたしたち、少しずつ先へ進もう。 なるようになるさ。きっと大丈夫さ。 ボンボンバカボンバカボンボン |
back index next |
mail home bbs おててつないで |
|