| 2002年08月12日(月) |
読書感想文。 |
世の中、お盆休みである。 子供たちは夏休みだ。
ということで。 今日は読書感想文(笑)
今日読了した本は「猫たちの森」(アキフ・ピリンチ著)である。 この小説は探偵猫フランシスが主人公の、探偵小説である。とはいっても、そこにはいわゆる童話的なファンタジーはない。 痛烈な社会批判と、人間への嘲笑。それでいながら、「缶切り屋」こと人間を愛さずにはいられない悲哀。 そんなことが盛り込まれている。
「猫たちの森」は「猫たちの聖夜」という小説の続編である。「聖夜」の方は猫の連続殺猫事件をフランシスが見事に解決する。 その解決も、真の解決ではない、というところが悲しいのだが。
「森」では人間の自己満足的自然保護を批判している。 都市伝説をふまえた登場猫たちや、森の精霊「ヨーロッパヤマネコ」、そして文字を書く猫。(笑) なんともファンタスティックな道具立てである。 それなのに、どうしてもファンタジーとして読むことが出来ない。 あまりにもリアルな「事件」背景だからかも。 |
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