十夜一夜...Marizo

 

 

無事だったから笑える話 - 2010年03月05日(金)

先週、久々にお誘いいただいて(恐らく二年ぶりぐらい)
以前お世話になっていたバイク屋さん繋がりの方々との飲み会。
みんな、相変わらずガラ悪く不良だった(笑)


安い会費だったのに、とても美味しいお刺身に
飲み放題だったのでみんなニコニコとしていた。
そんな中、今回幹事役をかってでた田山さん(仮名)が
明るい声で「近況報告しまーす」と言い出した。



田山さん(仮名)は180cmを超えるスラっとした痩躯を
ある一部のバイク乗り御用達の「バトルスーツ」という
真っ黒なプロテクター付き革ジャン、革パンツに身を包み
大きくてスピードが出るバイクを乗りこなす人だ。


その田山さん(仮名)の報告は、なんと昨年8月に
夜走りで右直事故(バイクが直進、対向車が右折)を
起こしたと言うものだった。


バイクのライトは小さいので対向車にしてみると
まだまだ遠い、右折しても十分間に合うと思って
交差点に進入してきたらしい。

70〜80キロの速度で走行していた田山さん(仮名)は
急ブレーキをかけるも止まれずに車の横っぱらに激突し
その衝撃で前方十メートル以上も飛ばされ転倒したまま
数メートル、アスファルトの上を滑ったとのこと。


その衝撃はバイクが全損壊状態で、バイクを見た人の
ほとんどが「乗っていた人は駄目だっただろうね」と言うほど
酷いものだったそうだ。




しかし



しかし




さすが、田山さん(仮名)







いや、さすがバトルスーツを着た田山さん(仮名)




なんと、かすり傷一つ負わず!!







事故のショックで車の中で固まってしまっている
運転手さんに窓ガラスをコンコンと叩き
自分の無事を知らせ、律儀にも警察、消防(事故直前に
ガソリンを満タンにしていたため)を
みずからの携帯電話で呼んだのだった。



駆けつけた警察官も消防署員も、グチャグチャのバイクに
乗っていたのがまさか田山さん(仮名)だとは思わずに
現場で事故の状況を説明する彼に「友達は?」
「友達はもう救急車で搬送されたの?」と
友達、友達と連呼していたそうだ。



当事者の田山さん(仮名)は体の異常がないので
警察と消防は呼んだけれど救急車は呼んでいなかった。
事故直後というのは、体内アドレナリンが大量発生しており
多少の怪我や打撲の痛みを感じないことがよくあるという。

警察や、消防の方たちは「ええぇっ!救急車呼んでないの?」と驚き
すぐさま呼ばれ病院へ運ばれたんだって。


確かに事故の状況からすると、大概は両足と恥骨骨折の
パターンであり、もちろん下手をすれば命にかかわるような事故だ。
無事だったのはひとえに田山さん(仮名)の身体能力の
高さだろうと思うが、バトルスーツという「鎧」の存在も
大きかったように思う。
警察官に「バトルスーツ着てて良かったね」と言われるぐらいに。


田山さん(仮名)は事故相手の希望もあり保険を使わず
希望の示談金額を受け取れたので
さっそく今年のニューマシンをどうしようかと
とても楽しそうに悩んでいた。


「ハーレーもいいんだけど・・・」と
なんだかまだまだスピードの出るバイクに
未練たっぷりのようだった。



グチャグチャになってしまった田山さん(仮名)のバイクは
一時期、某オートランドの店頭に飾られ、保険加入の
キャンペーンに一役かったという話。


こうして笑い話になって本当に良かった。


久々にバイクの話で盛り上がって、楽しくって
飲み放題だったし、ルービーガバガバ飲んでたら
あっという間にクルクルパーになったので
二時間ほどでお先に失礼したんだけれど、お店の前から
タクシーに乗り込む私に向かって
みんなで万歳三唱って、なんの嫌がらせかしら。
まったくもー。
Marizo


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