カタルシス DiaryINDEX|past|will
午前中 家でラジオを聞いていたらJ-WAVEの番組内で「今年公開の映画でイチオシだった作品」の募集をしていたので 何となく耳を傾けていたんですが 大した作品が出て来ず不満に思っておりましたところ どうやら聞きかねたらしい妹が「お姉ちゃんこの文章でおかしくない?」と部屋に呼び込むのでのぞきに行ったら 一緒に観た『ライフ・イズ・ミラクル』の紹介文を投稿フォームに打ち込んでいたようでした 午後から新宿で『ティム・バートンのコープス・ブライド』を鑑賞 実はチャーリーよりもこっちが観たかった私 こっちだったら友人が無反応でも多分一人で観に行ってました ありがたいことに付き合ってくれる人がいたので2人で観に行きましたけども お話は 落ちぶれた貴族の一人娘と魚屋成金の一人息子がお互いの家の利益の為に政略結婚させられる というところから始まります 親同士の腹黒い思惑とは裏腹に 初対面で好印象を残す許嫁同士のビクターとビクトリア 翌日に本番を控えた結婚式のリハーサルをするものの 極度の緊張で誓いの言葉がうまく喋れないビクターに シビレを切らした牧師が「ちゃんといえるようになるまで式は延期!」と匙を投げてしまい ヘコんだビクターはとぼとぼと外へ出ると誓いの言葉を練習しながら夜の森へと踏み込んで行く で 練習の最後 間違わずに言い切った誓いの言葉を向けた枯れ枝が 実は哀れな花嫁の亡骸だった! というゴッシクホラー?なストップモーション・アニメ 物語自体は先読みのできるハッピーエンドなんですが そこに至るまでの展開がさすが 皮肉と滑稽と軽快と陰屈とが絶妙な厚みで折り重なっている感じでした パペット・アニメ大好きな私としては お話の内容も然ることながら その造作自体にのっけから相当ツボ入っちゃってまして 冒頭にスクロールされる街中の描写や小物のディティール 怖いくらいの細かさで表現された人形の動きだとか微妙な表情だとかに いちいち反応しまくりでした 縮小模型とか超好き!精巧であればあるだけトキメくーーーーッvv びちびちしてる魚 ピアノの前に座ったあとちょっと椅子を引き直す仕草 連弾始めるまでの表情 まだまだたくさん魅力的なシーンはありました 実際に見てチェックしてみてください☆ 人形はみんな顔怖いんですけどね(死者より生きてる人間の方が怖い) 見てるうちに愛着湧いてくるんですよ コープスブライドの朽ちた片手片脚と艶めかしいままのもう一対の手脚とかが綺麗に見えてくる 相変わらずどのキャラクターも極端なディフォルメがされていて ありえない姿をしてるんですが それが普通に見えてくるから不思議 地下で暮らす死者たちの方が生きている世界の人々よりも活き活きと描かれていたりするあたりには 究極の皮肉が込められているような 無心に思い描かれただけの情景であるような 死体の花嫁とこれから花嫁になろうという生きている女の子 この2人の女性にも死と生によって分けられた「女性」の2つの姿が投影されていたように思います いずれにしてもティム・バートン独自の世界が存分に楽しめる作品だと思いました 声のジョニー・デップ 彼である必要は作品的には特になかったと思いますが 興業的には重要なキャスティングだったんだろうなぁ 個人的には「へぁ?」とか「はぇっ」とか奇妙な悲鳴をあげるのが可愛くて面白かったです コープスブライド・エミリーにヘレナ・ボナム・カーター 「結婚」に憧れ 固執しつづけるエミリーに自分のパートナーをあてがうことの意味は 何かあるのかなぁ?などとゴシップなことを考えてみたりもした ひねくれ者のアタクシ でも 身体が半分朽ちているエミリーが美しく可憐な女性に見えていたのは 微妙で繊細な死人の女心を演じきった彼女の声によるものかも知れません ビクターもビクトリアもエミリーも 両親や牧師や伯爵や親戚や とにかく登場する者全員が極端な容姿に極端な性格をしていたように思いました これ 生身の人間では成り立たないキャラですよ やっぱりアニメ仕様(笑)主要の3人には素直に幸せになって欲しいと願えるキャラでしたが 特に女性2人はどっちも夢見がちなお嬢様なんですが 頑張ったり我慢したり 物語の最初と最後では魅力が一回りくらい違っていたと思います ビクターは基本的に自分で頑張ってないんで もう一声って感じだったかなぁ でも優しくて素直な人間ではありました 3人ともこれからこれから!未来に乾杯☆ですよ(死者に未来・・・?) そんなわけで、個人的にはヒジョーに楽しめた作品でした 万歳!ストップモーション・アニメ ------------------------ そしてその後は友人とともに下北沢へ直行 本日Dasiy barにてPOWDERのライブでございます この箱狭くて微妙ヨ(´`)・。 でも割かしテンション良かった! と思ったらハデに歌詞を間違えて常連客の苦笑を誘っておったスー氏でした 帰ろうとして外に出たらメンバーも出てきてくれたので ちょっと立ち話 スー氏がいつになくご機嫌な様子で相手してくれたので 無条件でこっちも嬉しくなってきた その場にいた人たちみんなそんな感じ(笑) しばらく話していたら店の人が上がってきて「近隣の迷惑になりますから」と追い出しかけられました そこで私と友人2人はキリ上げ まだ残っている子もいたけれど 明日は普通にお仕事なんでサクサクさようなら〜 彼らの次は名古屋遠征です 楽しみに待ち構えているお客さんのためにも頑張って来いヨー!! 『プリティ・ブライド』999年/アメリカ
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