カタルシス
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今日は17時からクライアント来社で打ち合わせがあったので 絶対定時には帰れないと覚悟していたのですが 20時に終わったので「あら案外早く終わったわ♪」と思って帰ろうとしたら
「ボクも帰ります!」と社員さん
途中まで方向が同じなので一緒に帰る羽目になり お互い乗り換えの新宿で唐突に
「ちょっとだけ飲んで行きましょう」と誘われました 「いや帰りま…」 「1時間だけで!」 「……」
この人の「1時間だけ」が本当に1時間で済んだ試しはないですから でも最近あまりご一緒してなかったので“飲みニュケーション”だと諦めて
「じゃあちょっとだけですよ?」 「そうこなくちゃ!ゴールデン街に面白い店を見つけたんですよ〜」 「ゴールデン街ですか?!(またディープな…)」 「そう 行っただけで馬鹿になる店です」 「馬鹿に“なれる”店って言ってあげましょうよ…」 「とにかく行ってみましょう♪」
そんな訳で連れて行かれたゴールデン街です 先日九州から取引先の社長さんが何かの用事で上京したついでに 昨年末に移転した事務所を訪ねに来てくださって その夜にうちの社長と3人神楽坂のちゃんとした店で飲み食いしたあと 先方の宿泊先である新宿まで社員さんが送る形になって「もう1軒行きましょうか」と2人で入り込んだのが ゴールデン街だったらしいです
ご存じの方も多いと思われますが この界隈はちょっと特殊な店が軒を連ねているところで「新宿アンダーグラウンド」という感じの風俗街です ピンクピンクしてる感じじゃなくてね 何というか 昭和ノスタルジィとか エログロダークな空気を漂わせています
長屋のように連なった建物にドアがずらりと並んでいます その間隔から考えても到底広いスペースが望める訳がなく 大抵が2階に分かれていて上階下階はそれぞれ別の店が営業をしています 横にも縦にも狭いこと必至の内部は凝縮された空間です 現在外での客引きは御法度なので 何十軒も立ち並んだ店は各々強烈な個性を光らせてマニアックな客の来店を促すのです
そんな通りをぐるぐる回って やっと目的の店に辿り着きました(前回は酔って訪れて更に酔って帰ったので記憶があやふやだったらしい) ボトルをキープして来たらしく「それを飲み干しに」というのが一応の名目です
店名は『Barたちばな診察室』 …何となくどんな店だか想像が(苦笑)
ドアを開けると奥行きも幅も基準に足りていなさそうな窮屈な階段が視界を占領します この先の一歩を踏み出さずに引き返す客も多そうな感じです 足下に気をつけて上がって行くと 出迎えてくれたのは白衣の天使(笑)ご想像通りのナースさんでした
何かいろいろと面白かったですよ カクテルも『浣腸』『輸血』『点滴』『バリウム』みたいな名前で 輸血がトマトベースだったり バリウムが豆乳ベースだったり 見た目のイメージを重視したようなレシピで(笑) 飲みのもはビーカーで 食べ物は膿盆で食すのが定番
手狭なもんだから客の座る席の下にお酒を貯蔵していたり(客がキープしたボトルはさすがに上の棚に並べてありましたが)トイレが異常に狭かったり(座ると足が壁にあたって難儀する) よくこのスペースで客商売というか 飲食店ができるよな〜 と素直に感心
お通しに豆腐ハンバーグをいただきました お料理好きナースの手作りだそうです 美味しかったです 別のお客さんにはダシ巻き玉子を出してました 和食派なのネ
我々の他に入れ替わりで2組ほど別のお客さんが来ましたが どちらも長っ尻せずサクっと退店 いつまでも居続けていたのは我々だけでした 前回のボトルはほとんど残っていなかったので初っ端にまず1本ボトルを入れ直して ナースと飲み進めるうちに更にもう1本追加 結局一晩に2本のボトルを入れてしまうという阿呆な飲みっぷりで カクテルしか飲んでいない私は飲み口の数に含まれていないので 社員さん6:ナース4くらいの割合で飲み合いです
…一応明日も会社ありますけど 大丈夫ですか?
この時点で既に私は終電を逃しています 夜明かしまでする気はなかったので そろそろタクシーでケツまくろうかなーと
飲まない私にお茶と大根の浅漬け(これも手作り)を出してくれたり 鎌倉で買ってきた駄菓子を大量に開封したり ソフトクリームをくれたり あんだけ飲んでるのにナースの気遣いは大したものでした 客商売って大変!
2:00を回ったのでさすがに帰る表明をしたらお愛想となったので 一体どのくらい使ったのかと興味津々でナースの請求を待っていたら 「うちでこんなに飲み過ぎだよ!」と威勢の良い一声 渡された伝票には「16,000」と書かれていました
え?1万6千円で済んでんの?
「ゴールデン街にしちゃうちは高い方だけど こんなに飲む客普通いないよ?」
ええ?高い方なんですか?ここ …ゴールデン街 安!!
その後手にしていたグラスを空けるまでは飲みつづけ 2:30を回った辺りでやっと席を立った社員さん 「お勘定」 「あいあい〜」
え?
またメモを渡されて「16,000」の文字 えっとー…
「さっき2万円出して払ってましたよね?(苦笑)」 「「あ!そうだっけ?!」」
ナースも結構酔ってたってことかなぁ? それともワザとだったのかなぁ?(^^;)ゞ
「じゃあ これちゃんはコレで帰って!ボクはまだこの子と話があるから!二重取りしようとしたな〜こいつめ〜」 2万円を手渡されて あ そうですかとアッサリ退散
あとは2人で好きなようにしてください 社員さんはへべれけな状態だったし ナースはこの道15年以上のプロですから 別に間違いも起こらぬでしょうし 起こったら起こったで自己責任でしょ 私関係ないもんね
靖国通りに出てサクっとタクシーに乗車 ここから家までは直線コースなので案内が簡単で助かります そんなに飲んでなかったし道もすいていたので運転手さんとチビチビ会話しながら帰って来ました
深夜割増だと1万円前後かかるんですが今夜は8千ちょっとで済んだ〜 思ってたより早く帰れてラッキー♪
『007/ゴールドフィンガー』1964年/イギリス ⇒たちばな診察室 新宿花園ゴールデン街 「BARたちばな診察室」 新宿区歌舞伎町1-1-8 2F 花園三番街 TEL:03-3208-4148
お世話になったナースさんはHPに載ってませんでした〜 社員さんが前回行ったときにはママがいたそうです 小柄で可愛らしい女王様だそうです 会ってみたかった!! (我儘女って意味じゃないですよ!“女王様”です“女王様”!)
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