カタルシス
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2004年11月03日(水)  肥えた豚か 野良犬か 

『モーターサイクルダイヤリーズ』を鑑賞しに朝から恵比寿のガーデンシネマまで

初回の上映開始は11:00でしたが あらかじめ混雑状況を調べてみたところ どうにも休日は混雑が予想されているようだったので 10:00頃会場に着くように出かけました

1時間前だというのに既に結構長い列ができていて 我々が最後尾について間もなく受付開始 完全入替制の館なのでチケットに観たい回の時刻と整理番号が捺印されます その捺印さえもらえれば あとは開場時刻まで自由にしていられます

我々の後ろにはあっという間に長蛇の列 丁度いいタイミングで並べたようです もらった番号は59・60番 226席の会場なの結構早めに入れます♪

ガーデンプレイスの入口まで戻り『サンジェルマン』のイートインで朝ご飯 パンというかデニッシュ(パイ生地を使った菓子・惣菜パン)食べたの久々だ〜〜〜 カロリー高いから普段はあんま食べないのよねパン でも来週から夜のマイクロダイエットを始める予定なので 今週は最後の晩餐よろしく好き放題食べるのだ!(おいおい)

開演時刻15分前が開場なので10:45には館に戻ります 係員が番号順に呼んでくれるのでそれに従い着席 60番台は早い方なので席は自由に選べました

そんなこんなでCFに続いて本編を鑑賞
今日のお目当て『モーターサイクルダイヤリーズ』は 若き日のチェ・ゲバラの姿を描いたロードムービーです

キューバ革命の立役者ゲバラが まだ革命思想に目覚める前の青年期 実際に行った無謀とも思える南米大陸を縦断する長期旅行の記録です エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(後のチェ・ゲバラ)は当時まだ大学に在籍中の医学生で旅行へは休学の手続きを取って出かけました 旅の共は親友のアルベルト・グラナード 彼の愛車であるオートバイに跨っての2人旅です
ブエノスアイレスを出発し南米大陸の北端ベネズエラのカラカスまで 幾多の出会いと困難を乗り越えて 2人が到達したその“場所”とは?

一学生だったエルネストが革命家ゲバラへと変ってく心の変遷が この旅に発端していたのではないか?という解釈のもとで 若き日のゲバラが描かれています
希望に燃える一本気なエルネスト青年を メキシコの若手スターガエル・ガルシア・ベルナルが好演しています
今までに彼の映画を2本ほど見ていますが どれとも違う人物に見えて新鮮でした 見た中では一番精悍な役だったと思います

エルネストの親友アルベルトにはロドリゴ・デ・ラ・セルナ 未だ健在でいるアルベルトの元へリサーチに訪れ 本人から当時の話をたくさん聞いてきたそうです ちなみに姓の「デ・ラ・セルナ」でお気づきかも知れませんが このロドリゴさん実はチェ・ゲバラと“はとこ”の間柄 そんなことからも 彼らがつい最近の人だという感覚が得られます
当時「太っちょ」とあだ名されていたアルベルトを演じるために 10Kgも体重を増やして役に臨んだという入れ込みようで 現存する写真の姿にそっくりなロドリゴのアルベルトには思わず脱帽でした
旅が過酷を極めた辺りではげっそりやせ細っているアルベルトの姿がリアルに見えました エルネストも初めより精悍さが増していて 2人とも素直にカッコ良く見えます 旅で多くを学んだ彼らの表情も見ものだと思いました

映画を見終えたあと 当初の予定では某学園祭でインディーズバンドの無料ライブを見に行くつもりだったのですが すっかりゲバラモードに入ってしまい 渋谷PARCO3で11/7まで開催中の『チェ・ゲバラ写真展』を見に行く事に急遽決定
今見た映画の半券を出せば 割引価格で鑑賞できるというのも なびいた原因のひとつ(笑)

天気も良かったので恵比寿から渋谷まで徒歩

渋谷到着は15時頃 とりあえずいい加減お腹が減っていたのでランチをとるべく店を物色 そのうち妹が「こないだ友達と夜に行ったところがランチでビュッフェしてた」と言い出したのでそこを目指すことに

明治通り沿いのビル 目の前の横断歩道を渡ればガードがあって その向こうに抜けるとタワレコの交差点 おお PARCOにも抜けやすい場所じゃないか 早速入店

前菜とデザートがビュッフェ形式になっているランチが1700円 主菜は3種から1品をセレクトするというフレンチレストランで 妹は「鱒のブイヤベース風」私は「ポークの煮込み焼」を注文 それから中央テーブルのビュッフェに向かったのですが

何もない

…おいおい 確かに半端な時間に入ったのは私たちだけど 時間に制限も書かれていなかったし 当たり前のように受け入れたんだったら料理の補充くらいしておいて頂戴よ(汗) 皿を持ったまま何も取るものがなくウロウロするだけの我々
忙しなく店員が出入りしている割に料理が運ばれてくる気配がないので 仕方なく
「料理はもう来ないんですか?」
とカラの皿を持て余しながら店員を呼び止めると
「前菜ですか?まだ来ますよ」
とニッコリされる …いや ニッコリされても腹は膨れないしさ(黙)
「さっき来たんですけど まだ何も取ってないというか 何も取るものがないんですが」
焦れたのでとうとう直訴 さっきの店員さんが少し慌てたように下がって行ったので あれならもうすぐ運んでくるだろう と息をつく

それでもすぐには来なかったので カラの皿は元に戻してスープをもらいに行く 何故かスープ用のスプーンがない 普通のスプーンで用を足すか と思ってみたもののフォークとナイフはあるのにスプーンがない 足りなくなってるとかじゃなく 元からないみたい はて? 唯一あったデザートスプーンを取ってテーブルに戻ったものの さすがに小さ過ぎて食べづらい チクショウ スープ置いててスプーンがないっていうのはどういう了見だ!!

スープと奮闘している間にカラだった料理が補充され始めたので覗きに行くと 前菜なだけあってサラダや キッシュといった作り置き系の料理が多種少量で並んでいます
おおーい なんでこの品揃えで補充に時間がかかるんだよーう 作りたての物なんか一つもないじゃないか! 今まで厨房は一体何やってたの?!

ジワジワと募る不快感

細かいことを言えば料理の名前を記したものとは 微妙に内容の違うものが盛られていて 「お米の〜」と書いてあるけどどう見ても「クスクス」だったり 「セロリとイカのレモンオイル漬け」は「玉葱と大根とイカの〜」が正しい内容だと思ったし ミネストローネは色が白かったんですが どれもイマイチ定義が解らないのでイカンともし難く…
主観意見を言わせてもらえば「“公共広告機構”を呼べ」でした(苦笑)

デザートも色々あって選びたい放題でしたが 如何せん甘くコッテリ系が多くて閉口しました 幸いだったのは食後のお茶がおかわり可能だったってこと ビュッフェで取ったものを残す訳にもいかなかったので お茶やコーヒーで何とか誤魔化しながら食べきりました はふー…-3

ちゃんとした時間に来ていたらもっと満足できたんでしょうかね?
チョロチョロとウロつく割には不要になった食器を下げに来ないし 無駄に監視するような視線を送って来るしで 店員の態度が落ち着かなくて気になりました 店内の雰囲気とか外国っぽくてイイ感じなのに 何だか勿体無い店でした

気を取り直して『チェ・ゲバラ写真展』
ほとんどが革命家の姿を納めたもので 旅行の時の写真はありませんでしたが 最も有名なあの肖像写真とは別人のような 表情豊かなゲバラの姿に ちょっと驚きました 今まで持っていたイメージとは違う ものすごく人間っぽい感じの 血の通ったゲバラ像がそこにありました 写真でしか見ていないのに魅力的な人だなぁと思いました

中でも笑った顔は人懐っこい感じで ふと誰かに似ているな〜と眺めていたら それを見咎めたらしき妹に
「なんだか春山さんに似てるね」
と言われました

?!!なんで私の考えていたことが解ったんだこの子!!

「な 何も言ってないじゃん!(汗)」
「その反応見りゃ解るよ それに本当に似てるもん」

我が妹恐るべし(戦慄)

あのね ゲバラ本人が似てるわけじゃないと思うんですが 写真の写りによって似て見えるんですよ 春山さんに え 誰だって? 春山玲氏です Bahaha Orchestraのギター・ボーカルやってる春やんです

思わずこの写真がポストカードになっていたら買って帰ってみんなに見せてみよう!と思ったくらいには 面影が似てました →ゲバラの写真を見てみる

やんぬるかな そのような写真に限って ポストカードにはなっていないもんなんですよね ははは
(美術展に行って図録買うほどじゃないけど気に入った作品のポストカードは買って帰ろうと思うのに 気に入った作品に限って売り物になっていないというジンクスは学生の頃からバリバリに健在)

今まで名前と1枚の写真と「キューバ革命」というキーワードでしか知らなかったゲバラという人物が 突然身近に思えた1日でした

いくつか彼を題材にした映画があるみたいなので 機会をみつけて見てみようと思います

『灰色ベイビー』POWDER


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