カタルシス
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2004年08月28日(土)  カメレオンズ・リップ 

お台場メディアージュにて『LOVERS』『ヴァン・ヘルシング』をハシゴ鑑賞

『LOVERS』の方は大体思っていた通りの展開で もっとどんでん返しがあっても良かったなぁ〜ってのが感想 ダメ あの程度の騙し合いじゃ驚かない 「謀」と銘打つほどのもんじゃない 出直して来い

役者的には 金城くん前半超キレイだった ツイィーも初めて「奇麗」と思えたし(芸妓の格好の時だけだけど) アンディも自ら「美しい顔だろ?」とジョークにできるくらいには美しい

ただ 『英雄』のときにも思ったけど 無理があり過ぎるというか やり過ぎの演出が鼻についてイマイチ真剣になって見られない 内心「ありえねーだろそれ」と突っ込みを入れ続けていた気がする

ワダエミの衣装は『英雄』のときよりも自然だったし よく映えていて美麗だった でも一部からは「唐代の話なのにツイィーの衣装が清朝式だ」という批難もあったそう 日本に置き換えると平安時代の物語に 江戸風の衣装を着た芸妓が出てくるって感じかな? …まぁ確かに詳しい人には気になる“違い”かもね(苦笑) でも ぶっちゃけそんなもん 全然解りませんでした

前半 劉と小妹の立ち回りシーンでの劉(アンディ)の殺陣が身のこなし優雅で良かった ツイィーの派手なアクションは顔が写らないアングルになると殺陣の吹替が入っていると解ってしまうのがちと興冷め というかせめて女性のスタントマン使おうよ いくら衣装着込んでいるからって 男性とあの細身のツイィーとじゃ差があり過ぎるよ(苦笑)
ツイィーは幼い頃から舞踊を習っていたというだけあって舞っている姿は確かに奇麗 特に『仙人指路』って周囲に太鼓を無数に配置して 指定された太鼓を打っていく即興じみた舞の時に 一打ちするたびにピタリと決めるポーズは「おお!」と素直に思える美しさでした まぁ あれもそのあと「んな無茶な(^^;)」な状態になった上 シーンが長過ぎて飽きてきちゃったんだけどね

終始一歩引いた目で見ていましたが 劇終してスタッフロールが出る前に「アニタ・ムイに捧ぐ」と漆黒の画面に白い文字が浮んだ時には 不覚にも泣きそうになってしまった
うわあんムイ姐さん!思い出しちゃったよーぅ!(ノД≦)・。

後で知ったことだけど チャン・イーモウ監督 この作品でアニタ・ムイにオファーを出してたらしい 彼女もそれを受けていたようだけどクランクインを前に病に倒れ 結局現場入りすることなく世を去った 訃報を聞いた監督はひどく悲しんでスタッフ全員で黙祷を捧げたとか 彼女が演じる予定だった役に代役は立てないと決めて 脚本を書き直したとか
そうと解れば思い当たる登場人物がいたので アニタ・ムイの鬼籍入りが悔やまれてならない
姐さんが出てたら もそっと締まったんじゃないかなぁ… なんて(苦笑)

えっと 全体を通してツイィー独壇場 「ツイィーのプロモーション映画」と言われているのがよく解った ツイィーが好きなら見応えあり
私的には 大げさ過ぎるアクションと 全てのシーンが間延び気味なので途中で飽きてくるのが難点だったかと

そもそも何であの人を騙すために ああも念入りなお膳立てが必要だったのか(苦笑) あの人が先代頭目の仇だったってこと? でもその割には最期を見届けないなんてツメの甘いことしてるしな あの人がただの下っ端だったんなら 何であんな回りくどいことしていたのやら

本筋がよく理解できず 残念!

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そして『ヴァン・ヘルシング』の先行上映

正式な封切りは来週末なんだけれども ちょっとウズウズしちゃって先行観に行っちゃった 何気に“初・先行”なのv きゃあ☆
内容には元から期待してなかったので 完全なる娯楽モノとして楽しんで来られたさー

主演のヒュー・ジャックマンをしのぐ勢いで見物だったのが ヴァン・ヘルシングのお供をしてる発明家のカール!

この彼を演じていたのが『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでゴンドールの執政官の次男ファラミアを演じていた デビッド・ウェンハム氏だったんスけど このファラミアとカールが全然違ったキャラクターで 演じるデビッドもまた違う人に見えて…

顔はね 特殊メイクも何もしていないから まんまデビッドなんだけど 喋り方から身のこなしから声・顔つきに至るまで全くの別人 初登場の瞬間から思わずアンタ本当にファラミアですか?と尋ねたくなるほどのカメレオンっぷり

常に凛々しく血気旺盛な青年だったファラミアと 真剣な表情をしてもどこか抜けているカール
これからヴァンへルを観る人は『ロード〜』か『ダスト』を事前に観ておくと面白いと思うよ この2作はデビッドがカッコイイ役を演ってる代表作(といってもカッコイイのはこのくらいしかないらしいんだけど/苦笑)

それからバレエ界のプリンス ウィル・ケンプ
彼の出演にも少なからず期待をしていたんだけれども すっげー勿体ない使い方をされていて! 端正なお顔はほとんど映らないし 役柄的にも気の毒な人 でも 服が破けて腰布一枚でのたうち回る様はサービスカット?としか思えないくらいの美体で(^^;)ゞ
バレエダンサーってあんな体してるんだ〜 ほえぇぇ〜… みたいな

あとはまぁ ジキル&ハイドがいたり フランケンシュタインやワーウルフが出てきたり ドラキュラが宿敵だったりと とにかく有名なモンスターが一堂に会した ある意味ゴージャスな作品だ

単純に映画を楽しみたいと思ってる人にはおススメかも
何も考えないで観られるよ

舞台がトランシルバニアな所為か ドラキュラ伯爵の嫁さんたちの言葉がロシア風 ケイト・ベッキンセールも初めのうちはロシア訛りで喋ってたのに いつのか間にか素喋りになってきて 後半は普通の英語になっていた

半端すんなや(苦笑)

『カメレオンズ・リップ』2004年/日本


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