カタルシス
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2002年06月16日(日)  奇遇 

去年の秋、ON AIR EAST で行われたイベントライブに『THE PISSKIDS』という人達が出ていた。ホーンやダンスが入ったなかなか大所帯なステージで魅せてくれて 一緒に踊ったりと結構楽しめたので、アンケートを出し 以後の活動を気にするようになった。
それから早9ヶ月…

アンケートを出したのに何の音沙汰もないので時々HPを覗いてみると、どうもライブはやっている様子。秋のイベント後掲示板に書き込みした経緯で、昔からのファンとチョロっとお知り合いになっていたので時々裏話なんかも教えてもらえていたし、メンバーのソロライブに突然一人で足を運んだこともあった。
先述のN.U.ってデュオと同じ事務所だったのには 初めて見た日に気付いていたから、活動の拠点が横浜なのも解ったし、特に新横浜BELL'Sがメインの場所なんだということも薄々勘付いていた。暮れにN.U.を見に行った時ライブハウスのスケジュールにピスがメインの年越しライブが入っていたし、そもそもその月の表紙が どーんと彼らの写真だったから、横浜ではそれなりに活発に活動しているんだろう。と 思っていたのだ。

なかなかお知らせが来ないな〜… と、のんきに思っていたら ほとぼりも冷めようという頃になってやっとDMが届いた。その内容たるや
『無期活動休止グランドフィナーレ!』
ええー?! やっと届いた知らせがこれかよッ!( ̄□ ̄;)  みたいな。

それでそのグランドフィナーレの東京版が今日6/16だったので、事前にローチケで一般チケットを買っておいて友人数人と行くことにした。
ちなみに本日は弟の誕生日当日です。
おまけに父の日です。
午前中本家へ行って 昨日用意しておいた弟用のプレゼントと父への感謝の品を渡して「今夜はライブで遅いです…」と謝ってきた。母の誕生日に引き続き家族イベントよりもライブを選んだ女。 …ふ。

一般チケットだったので入れるのは最後の方だろう、とのんびり構えて会場のON AIR WESTに向かった。Per.のジョニーさんと G&Co.のケンジさんが 楽器を使わない時はステージの左右に分かれてカッコ良くダンスをしてくれるので、ジョニー派ケンジ派に分かれて見ることになった。ちなみに私はケンジさんのいる右側へ。残りはジョニー派のようで、到着の遅れているOさんが来るまでは 私一人で右側に立っていた。

入り口を気にしているとOさんの姿が見えた。こっちこっち、と声をかけようと思ったら Oさんの前で関係者入場をしていたのがN.U.の2人だったので、思わず声を飲み込んでしまった。Oさんは私を見つけたらしく普通に彼らを追い越してこっちに近づいて来たので、合流するなり
「今前にいたのN.U.だったの気付いてなかったでしょ。」と耳打ちすると
「え?!」慌てて振り返って彼らを確認、「わ〜、本当だ…」と息をついた。
同じ事務所だから来るかな?とはチラリと思っていたけど、即行で見つけるとは思わなかったヨ(^^;)

ドリンクチケットを交換に行く途中で彼らの前を通り過ぎることになったので、「N.U.さんっ」と声をかけたら随分驚いた様子で庭瀬くんから「はいっ」と裏返った返事が戻ってきた。顔なんて覚えてないだろうから、解ってもらうにはアレを言うか?と
「先日長いメールを送りつけた…」「ああ!コレカワさんですね!」
言い終わる前に深々と頭を下げられて苦笑。しかも本名だし。メールには「これ」としか書いてなかったのに名前がバレてるってことは、アンケートとつき合わせたんだろうな。そんなことまでやってるのかこの人達… エライね。
「その節はお世話になりました」「ええ?いやいや、余計なことで…」
一体なんの会話してんだろうか(苦笑)
事務所の先輩だから見に来たの?と聞いたら、リーダーの研太郎さんと個人的にお付き合いがあるそうで、
「兄貴の晴れ舞台ですから!」と拳を握って笑う。やっぱり可愛い(笑) 年齢知らないけど、もしかしたら下かもしれないなぁ、なんて思いながら 適当にして分かれた。

さて、本題のピスキッズライブはというと。
5時半から始まってたっぷり3時間強、長丁場を歌って踊って笑わせて、なんでこれで無期活動休止に追い込まれちゃったんだ?って思うくらい内容の濃い楽しいライブで、来週の大阪会場のライブを本当のラストに消えてしまうアーティストだなんて信じられなかった。
「毎回このくらい客が入っとったら休止なんてせずに済んだやんな!」なんて言っていた。メンバーも客もテンションの高かったライブでも、やはり最後の方には涙ぐむ声やすすり上げが会場から聞こえてきて、ステージの上から
「こら泣くな!泣かんて約束やったやろ!」と叱咤の声が来る。
出会いのイベントを数に入れなかったら 今回が初ピスになる我々でも、ちょっぴり切ない気分になったから活動していた14年間のうちの何年かを応援してきた人達にしてみたら、本当にやるせない想いだったことだろう。自分の好きなアーティストがこんなことになったら… って想像して、本気でブルーになった。

「すげー良いライブだったねー。」と外に出てまったり話していたらN.U.の2人が道の向こう側でくつろいでいる風だった。声かけようかな?とも思ったけれど、一応今日はピスがメインなのでやめておいた。暫くして道玄坂の方へと移動を始めた彼らを何となく見送っていたら、向こうから見慣れた人物がトコトコと歩いて来る。
「?!!」一瞬目を疑ったが、意外にも私の足はサクサクと前へ踏み出している。

「松●下さん♪」声をかけたら 何?って表情でこっちを向いて、ちゃんと足も止めてくれた。
「一人?何してんの?」
めっちゃ普通に話しかけているけど、一応メジャーアーティストなのよ?彼。今書いた名前で●゛ルームの片方だって解った人はどのくらい居たかしら?(苦笑)
そう、私が元々好きで応援していた●luem of YouthのメンバーでG担当のお兄さん、しかも私が好きな方。彼が一人で普通に歩いていたところをたまたま見つけちゃった訳だ。でもさ、ここON AIRよ?ライブスポット密集地でサングラスも帽子もナシって無頓着だよねぇ(笑) って、どっちをつけてても いや両方つけてても多分解るけど。

私の動きに気付いた友人達も遅れて集まって来て、
「松ちゃん?」「えー、何してんのー?」
説明は不要と思いますが、みんな元々●゛ルームつながりだから(苦笑) ピスキッズに出会ったイベントって彼ら目当てで行ってたからね。

「そっちこそ何してんの?」
4人に囲まれて返した言葉がこれだ。解ったんだろうね、自分らのファンだって。でも、何で集まってるのか解らなかったから この返しだったんでしょう。
「ああ、そこでピスキッズのライブだったの」
「すっごい良かったよー 来れば良かったのに」
言ったの私だけど、ちょっと失礼だったかしら?(^^;) でも、色んなものを見て何かを吸収してくれたら良いよな〜って常々思っていたんで つい口をついてしまったらしい。それでも彼は不快な顔ひとつ見せずに
「あ〜、ピスキッズ!」
思い出したように頷いた。
「矢口さん来てましたよ」
「え、本当?挨拶したいなぁ」

矢口さんと言うのはプロレスラーの矢口壹琅さんのこと。彼は糖原病の男の子がGを弾いている『ひまわり』というバンドを手伝っていて、秋のイベントはその子のお誕生日企画だった。だからピスキッズと●゛ルームは彼らを介して関わったことになる。

「ピスキッズ今日で最後だったんだよ。大阪が本当のファイナルだけど、来週はこっちあるから。」と目の前のEASTを指さした。
そう、翌週の23日はピスキッズの大阪ファイナルがあるのと同時に●゛ルームの出るライブイベントがON AIR EASTで行われる事になっている。この場にいる全員が既にチケットを持っていた。
「ああ、そっかそっか」ちょっと営業スマイル。
「来週はバンド?」「ん?いや、アコ」
「7/5は?」「も、アコ。」
「バンドでやって欲しいな〜 最近飢えてるの〜」
「うーん、ごめん。バンド色々大変なんだよ 人集めんのとかさ(苦笑)。 あ、8/5はバンドだよ。」
「じゃあ楽しみにしてる」

…日記だからと思ってここまで書いてるけど、検索で引っかからないよねぇ?ここ(^^;) 伏せ字なのはその所為なんだけど。ちょっと心配 でも書く。

およそこんな感じの会話をしていたのですよ。5人で。そしたら矢口さんが通り過ぎて行くのを見つけた人がいて、
「あ、今矢口さん出てった!」と言ったら
「え?どこどこ??」と彼がキョロキョロし出したので友人のうちの一人が彼を追いかけに走った。松●下くんもその後に続くようにその場を離れるが、途中で彼を知っているらしい女の子に呼び止められて何やら挨拶されていた。我々はその場を動かずに様子を伺いながら、興奮したような女の子の姿を見て「ファンかな?」とのん気な会話をしていた。最終的に握手を求められ、応じた彼は矢口さんを追うのをやめ こちらに戻って来る。
「ごめん俺そろそろ行かないと」
どうも わざわざ退散の断わりを入れに来たらしい。恐ろしく律義な人だ。
「ああ、そうだよねゴメンね引き止めちゃって。もういいよ、ありがとう。」
と、皆で手を振ったら、辺りをキョロっと見回して
「さっきの子まだ?戻ったら宜しく伝えてね。」
と、矢口さんを追いかけて行った友人のことを気にするひと言を残して、手を振り振り目的の場所へ帰っていった。
この人の良さは一体何なんだろうね。すごいぞあの人。ますます好きになったね。

矢口さんを追いかけた友人は程なくして戻って来たが、追いつけずに諦めて来たらしい。宜しく言っていたことを伝えたら、ちょっと残念そうに笑っていた。

こんな偶然はそうそうあるもんじゃない。色んな意味で来て良かったな〜と思った。

ごちそうさま。


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