本日の感想文。

2005年04月03日(日) ローマ法王の死

なんだか悲しくなっちゃいました。(;;)
いやあもうよぼよぼになっちゃって、生かされているような感じで、長くはないだろう……という感じのここ数年だったのですが。
見ているのが辛かったので、ローマ法王って勇退とかないのかなぁ? などとも思っていました。

別に私はカトリックではないのですが、なんとなくヨハネ・パウロ2世って好きだったんですよね。
やはりその頂点まで上りつめた人だけあって、オーラが違うというか。慈愛に満ちた顔をしているというか。
変に勘ぐってしまえば、その地位にいたるには、聖職者といえども人間だから、色々な人脈金脈入り乱れていたりするのかも知れません。
でも、ああいう立場の人に一番大事なのは、人間を越えた超人的な空気を演出することなんじゃないかな? って思うのです。
世界中の人々の希望の光にならなくちゃならない。
そのためには、表面的な演技じゃダメで、本当に身も心も神に近い存在になりきらないとダメなんじゃないのかな? って思います。
私はローマが大好きで、行ったら必ずサン・ピエトロ寺院には行くのですが、ついにローマ法王の顔を見ることはできませんでした。でも、あの大きくて天にも至りそうな寺院内部に入ると、思わず神様を信じてしまいたくなるほどの、すごいパワーに圧倒されてしまいます。
まさに、ヨハネ・パウロ2世も、そんなパワーを放出していた人だと感じるのです。

26年前の在位ということですが、私はその26年前から、ニュースでローマ法王を見てきました。
印象に残っていることは、ガリレオへの謝罪など、科学への理解を示したこと。エルサレム訪問。そして日本に来たこと。
日本語でのスピーチには驚かされました。
リップサービスで「さようなら」などということはあると思うのですが。
その国の言葉で話そうとする努力は、より身近な存在になろうとする努力でもあると思うんですよね。
けして上手な日本語ではなかったと思いますが、非常にはっきりとしていて、聞き取りやすかったことを考えると、相当練習なさったのでは? などと思います。
ここ数年は体調が悪かったせいか、あまり活動的ではありませんでした。
しかし、ひとつの宗教の頂点にいる人が、平和を求める心に宗教の壁はないことを示してきたことは、とても大きいことだと思います。
多くの人々が、宗教を理由に戦争を正当化しようとしてしまう現状において、それは神の道ではないと、はっきりと訴えているのですから。
ご冥福を祈りたいと思います。



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