本日の感想文。

2005年03月28日(月) 【執筆ネタ】銀のムテ人完結

2002年から書き始めていた【銀のムテ人】が、一応の完結をみました。
うれしいです。(^^)これも皆様の応援があってからこそ。

とはいえ、この作品ほど不思議な生い立ちを持っている作品もないかもしれません。
もともと【銀のムテ人】という作品は、【エーデムリング物語】の中にあるミーアともう一人のメル・ロイの物語だったのです。
沖さんが
「マール・ヴェールって本当はもう一人のメル・ロイなのでは?」
という推理を打ち立ててくれています。
私もそうかも知れないなぁ……と思いつつ、確信が持てません。
というのも、マール・ヴェールがミーアと共に暮らすほど、長生きできたのか、自信がないからなのですが。
ミーアとメル・ロイの恋愛があまり膨らまなかったので、今度は主人公を特定しないムテの人々のエピソード・シリーズにしようと思い立ちました。
その中で、ミーアのエピソードを短く書いてもいいかな? と。
それで、とりあえずは【漆黒のジュエル】で評判を落としてしまったエリザとサリサの弁護をしようと思い立ち、【初夜】を書いたわけです。

ところが、この作品が思ったよりも受けがよく、しかも話が膨らんできてしまい……(^0^;
1年間ほど迷ったあげく【銀のムテ人】は、すべてエリザ&サリサで行こう! と決断したのでした。
元々【銀のムテ人】のストーリーになる予定だったものには、今連載中の【サリサの冒険】やミーアの物語、それにギルティの話などが入る予定でした。
なぜギルティが? と思われる方もいるかと思います。
実は、彼は子供の頃、短い期間ですが、ムテの学び舎に入れられています。
おそらく、サリサとも面識があったはずなのです。
実は【ハニースィートキャンディ】の中で、サリサがアルヴィの第一印象を語るシーンがありましたが、あまりにも通しかわからないということでカットしました。
おそらく……【サリサの冒険】のラストには、ギルティを思い出していやーーーな気持ちになったサリサの心のうちが語られるはずです。

このようにして、話の方向性は付いたのですが、なんせ最後が……なわけなので、ほのぼので最後まではいけません。
でも、どうにかほのぼの……で行きたいなぁ……というのが私の願いでした。
ラストに近づくたびに、当然厳しくなりました。
結末ありき、で始まっているので、どうにか結末に軟着陸させたいと思い、苦労しました。
【漆黒のジュエル】を読んでくれている人は、だんだん痛さがしみてきたと思います。
作者は、同じ作品で【ジュエル読後者】と【ジュエル未読者】の感想の違いを楽しませていただき、苦労のしがいがあったです。

このようなおかしな書き方ができたのも【読み切り連作】という形式をとったからですね。
エーデム本編では出来ません。(^0^;
そして二幕以降も、書くとしたら同じ状態になると思います。
エリザ&サリサで行くのか? フィニエルで行くのか? はたまた、全く違うアプローチで行くのか?
霊山から行くのか? エリザが戻ってきてからで行くのか? 祈り所を描くのか? ですね。
寄り道するのか、直線で行くのか……それすらも決まっていない状態です。

でも、こういう書き方も楽しいですね。(*^^*)
いただいた感想がインスパイアされて発想が広がったからなんだと思います。
改めまして【銀のムテ人】を愛してくださった皆様方に感謝です!!!


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