終末の情景(違)。 - 2002年03月10日(日) ――こういう時くらいは真面目にタイトル考えようや自分(苦笑)。 その昔、プリプリの解散コンサートで、終わった後のステージにむけて観客がずっとダイヤモンドを合唱していた、という話を雑誌で某バンドのメンバーさんが語っていたのを読んだことがありました。 当時の自分にとっては、音楽そのものが開拓をはじめたばっかりの新しい場所で、ライブという現場すら数えるほどしか知らない状態。ましてや好きなバンドの解散なんていう自体は、いつかは来るんだろうと頭ではわかっていても、実感を持って想像するのは不可能だったであろう頃のことでした。 その時のインタビューの流れどころかいつごろのものだったのかさえも定かではないんですが、それでも、このエピソードだけはなんとなくアタマに残ってます。 思い入れのあるバンドについては「もしここがそういうコトになった時、あの場面に持ってくるとしたらどの曲か」なんて考えたことも、わりと何度か。 時間が経つにつれて、新しいバンドを知ることもあれば、脱退だの活動停止だの、そしてやっぱり解散だのというのも見聞きすることになって。 それでも、このレベルで直撃くらったのは初で、しかも現場に居合わせることになるのも初。 事前にもさんざんヘコんでて、行けなきゃ悔しいのはわかりきっているけど、行ったら行ったでどういうことになるのやら、みたいな思いがあって、なんだか非常に複雑でした。 そして迎えた解散ライブ当日。 すべての曲が終わって、ステージ上からだれも居なくなって。 客電の点いた会場のなかにおもむろに流れてきた曲は、ラストシングルになってしまったあの曲で。 これがバンドの行き着く場所だったとも考えられるわけで、その意味でいえば、けっこう良いシメではあるかと。一度くらい生で聴いてみたかったような気もするけど、今この場所っていうのもハマりすぎて痛いし。目の前で演奏されなくて、正解だったのかもしれないとも思ってみたり。 CDの声に重なって、帰らないでいる観客の人たちの合唱を聴きながら、たとえ最後でも来られて良かったと思いました。 発売を待ってメジャーデビュー曲を買いに走ったCD屋はもう無いし、きっかけになった雑誌を買った本屋も今は規模を縮小して移転してしまったし。そうやって考えてみれば、じゅうぶんに長いと表現できるだけの時間がたっているのは確かなわけで。 ――なんて考えることで納得を試みんですが、やはり無理のようで。 もう少しだけでいいから見ていたかったなとも、思うんですけど。 でも、どんなに長くやってくれたとしても、そう思わずにはいられないんだろうなというのもわかるので。 とにかく、今までありがとう。お疲れさまでした。 自分にしては珍しく、マトモな意味で「かっこいい」と形容できるバンドさんでした。あれこれ悪態はついたけど、大好きです。 それぞれ進んでいく道で、またいい曲を聴かせてくれたら、と思います。 ...
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