12日で結婚20周年だった。 せわしないなかで、息子とピザを食べて何となく祝った。 夫は、仕事で帰りが遅いから、朝のうちに「これからもよろしく」 と挨拶をして記念日とした。
そして週末。 夫は土曜日に出勤だった。 その日は息子のグループ療育の日。 いつもは父と子で出かけていくのだが、今回、息子は一人で橋本ま で行ってきた。 駅に着いて電車に乗ってしまえば、順調に現地まで行けるだろうと いうことは確信していたので、家を出るまでが勝負だなと思った。 電車の時間から逆算して、お昼ご飯のことから順にメモをしておく ことにした。 それでも、息子に「いってらっしゃい」くらいはしたいと思って、 いつもより早く病院に行き、息子が出かける前に帰宅できるように 調整した。 息子が家を出る5分以上前に帰宅することができ、息子は安心した 顔をした。 「やっぱりお母さんがいるとこから出かけると思うと安心。」と。
11月に、母と子はスマホを買った。 それは、こういう一人で出かけることに対応するためもあった。 おかげで息子は、駅に着いたことや、電車に乗ったこと、目的地に 着いたことなどを、事細かに報告してくれた。 これも一つの安心。 夫に、電車に乗ったことを連絡すると、「よかったあ」と一言。 夫も家を出るまでの方が心配だったらしい。
結婚して20年の歳月の中で、夫婦の気持ちは特段変わってはいな いものと思っていて、お互いが大切で必要であることに何も変わり はない。 かえってその思いは強くなっている。 変わったことと言えば、14年近くを親として互いに協力してきた ことによる、連帯感の増幅だろうか。 お互いに大切で必要な存在だが、同じくらいに大切な存在があると いうことだ。 母にとって、息子はこの上なく大事な存在だが、夫もまたなくては ならない大切な存在なのである。
|