糸がね。
擦り切れてしまいそう。

それをつなぎ止めるので精一杯で。
結び直すので精一杯で。
ハサミを使わせないようにするので精一杯で。

例えばそれを
新しいのと取り替えるとか
太い綱にしてみようとか
不可能なことが分かっていたから
結局何も出来なかった。

今まで何をしてきたんだろう。
無駄な時間を過ごすなんて
あたしにそんな余裕はなかったはずなのに。

あたしはいったい何を握りしめていた?
形のないものばかり欲しがって
この手にはなにも残らなかった。

涙を流して
想い出も、気持ちも、
全部洗い流せたら楽なのに。

握っていた糸も、握っていた手も、
全部手放して
さようならって死んでいけたら楽なのに。

この青い空に溶けてなくなりたい。


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2003年09月26日(金)

セイカツヒツジュヒン / りぃー

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