非日常を求めて 〜キッチン〜

大切なものを見失いそうになったとき
あたしは、いつも
吉本ばななの『キッチン』を開きます。

何度も何度も読んだ物語。
先は見えているのに。
結末は知っているのに。
いつも同じところで泣きます。
今日こそ泣かずにすみそう!って思いながらも
やっぱり同じシーンで泣きます。
そうして、読み終わったあとは
少しだけ、心が柔らかくなって
優しい気持ちになって
大切なものが少し見える気がする。


あたしは、非日常を追い求めて止みません。
それは些細なことです。


今日は、カモマイルのボディソープを買いました。
お店で、いろんな香りを嗅いで
コレだと思えたの。
カモマイルには、鎮静作用があるんだとか。
お風呂でゆったり、まったりしたかったので。


風呂の中で『キッチン』を読み
しゃくりあげるあたしの心を
カモマイルの香りが落ち着かせてくれた。


日常に、些細な事件で
少し色づけをして、
非日常にすることは、
ちょっぴり楽しい作業です。



そうして、あたしは
真夜中のキッチンで
シュークリームを焼くのでした。
2002年10月04日(金)

セイカツヒツジュヒン / りぃー

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