くじら浜
 夢使い







下町の路地裏   2010年01月07日(木)

でこぼこのアスファルトには
こどもたちが描いたケンケンパーのチョークの跡が
木造のこわれかけたアパートの入り口に置かれた
もう何年も使ってないだろうほこりまみれの洗濯機
それでも物干し竿にはしっかりと靴下が干されている

迷路のように入りくんだ路地裏

突きあたりまであるいていくと
「このさき自転車は通れません」の看板
4段ある石階段をあがると
古ぼけた木造のベンチと小さい砂場があるだけの
およそ誰もこないだろう薄暗い公園

パレットの積まれた町工場の前を
起用にフォークリフトを操作しながら
ひげづらのオヤジが買い物帰りのおばちゃんと世間話をしている

「いまだけ特価80円」の貼りがみのあるコーヒーの自販機

近くの小学校から時間を知らせるチャイムがひびく

たぶん車は通れないと思われるせまい道をすすむと
四つ角にとつぜんあられた車3台分の駐車場
とうぜん駐車している車はありません


どこまでもつづく不思議な迷路






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