くじら浜
 夢使い







エネルギー   2004年07月21日(水)

山の頂上に小さい山小屋がひとつ建っていた。
入ろうか入るまいか迷ったが、コーヒーを一杯だけ飲むことにした。
小屋のおやじは髭づらで愛想がなく、僕が「コーヒー下さい」と言っても、ちらっとこっちを振り向くだけで、面倒臭そうにヤカンからお湯を注ぎコーヒーをつくってくれた。
小屋には僕と髭づらおやじのふたりだけ・・、おやじは一言も喋らず、沸騰するお湯をただじーと見ているだけで、僕も黙ってコーヒーを飲み干した。

「ごちそうさま、行ってきます」
「行ってらっしゃい」

髭づらのおやじはちょっとだけぎこちなく微笑んだ。

さあ
出発だ。





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