くじら浜
 夢使い







あの夏の日 2   2004年06月16日(水)

雨と同化した。
すべての引力が少年を支配した。

体に沁みた雨は足を伝い地に潜り
沸いた蒸気が頭から天に昇った

雨を通じて天の匂いを嗅ぎ
少年は雨を抱いた


雨はまるで天から少年だけを目指しているかのように
いつまでも少年に落ちてきた。





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