白日の独白 索引|←|→
彼女からの電話。好きな人とクリスマスを一緒に過ごす約束を取り付けたという報告をもらい馬鹿みたいにおめでとうと繰り返す。別に意地を張るとかじゃなくて冗談抜きで本当に嬉しいと想ったから。僕は好きな人にはその人の望む形の幸せを手に入れて欲しいと想う。それが彼女であれば尚更幸せになって欲しい。絶対的にね。だけど彼女よりも僕の方がはしゃいでいたら「青もヒトリアソビとかしてる場合じゃないよ」と窘められたけれど僕は駄目だからいいんだと言ったら苦笑してるみたいだった。そうなの。僕は駄目なんだ。多分彼女には僕の駄目さがわからないんだと想う。彼女だけじゃなくて殆んどの人にはわからないだろう。僕は決して特別な人間ではないけれどある面では特殊なのかもしれないが本当の所はよくわからない。僕は僕自身すら理解出来ないのだから況や他人を理解する事なんて出来ないように他人だって僕を理解する事は不可能なのだ。僕が理解する事の出来ない彼女は僕を理解は出来ないけれど時々だけど僕の心配をしてくれる。だけど僕は駄目だからはぐらかして知らない振りをする。僕は誰にも理解されたくはないのだ。彼女にだって僕自身にだって。
夜
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