「千年前の石板に寝転んでみよう」と彼女が言った。ふたり並んで手足を投げ出して空を見上げる。ゆっくりと眼を閉じて虫と鳥の声に耳を澄ませる。瞼の裏側でも木々の間でチカチカと光る太陽が眩しい。額から首筋から汗がじわりと流れ落ちて行く。「夏休みみたいだ」と呟いたのは僕。ひとり部屋に寝転んで窓から覗く小さな空を見ていた頃を想起する。そんな日々が永遠に続くと信じられたのは多分幸福だったのだ。