昔、変なことをすると黄色い救急車がやってきて精神病院に連れて行かれると聞かされた。昔、トイレの紙が無い時に赤い紙と青い紙と黄色い紙を選べという声が聞えて、黄色い紙を選ぶと狂い死ぬと聞かされた。今、目の前を走っているのは黄色い電車。これからあたしが乗る電車は学校のある隣り町に約5分で確実に行く。だけど反対ホームを走っているあの黄色い電車の終着駅は、案外『狂った世界』だったりするかもしれない。なんてたって電車だ。紙よりも救急車よりも、その威力は強そうだ。