先日、社内の片隅で、女の子が彼女の上司と口論していた・・・ その彼女はまさに快活な女性。打てば響く太鼓のようなタイプで、意志も強い。
「私ははっきりしない事が嫌いだから、自分もはっきりさせてるつもりだし、人の意見もちゃんと聞く耳も持ち合わせてる」
確かに彼女はストレートなだけでなく、周りへの気遣いも忘れてないように見える。 ・・・そう、ただ周囲の人間から見て気になる“とある点”を除いて。
彼女は若い。今時のかどうかわからないが、言葉使いが汚い(?)時がある。飾らない、と言う考え方もあるだろうが、例えば・・・
「やべえ」 「マジィ?」
こんな言葉は男言葉と言われるものじゃないのか?それを、女の子の口から聞かされるのは、よろしくないように思える。これは古くさい考えだと言われたら、否定しようもないことかもしれないから、深くは触れないでおこう。 気の許せる友達、家族、同僚の間だけで交わされるなら問題はないと思う。しかし、どんなに心を許せる相手だとしても、上司に対して、気やすく使っていい言葉ではないだろう。上司も、気やすく話してくれてる、と解釈して多少の事には目をつぶってくれていたはずだ。
そんな彼女に、その事に対して「気をつけなさいよ」と注意を促すつもりで、一対一で話をしていたようだった。その上司に対して、
「私は今まで、家族とも、友達ともこうやって話してきたし、対外的な話し方もわかっているつもりだし、ちゃんとやっているつもりですぅ!だから、変えようと思わないし、それにあなたは私みたいに話さないで、上っ面な言葉でしか話せないような、悲しい人なんですか?」 彼女はそのストレートな所が皆の人気に繋がってるが反面、大人の社会での暗黙の約束事を侵すような事がある、という事を理解するつもりがないらしい。
「私から見ておかしい事が正しい世界なら、私はそんなトコにいるつもりはないし、いたくもない」
意志が強いというか、意固地というか、わかってないというか・・・
「わかるって何を?他人の勝手に決めたルール?それが納得できないうちに、迎合しろっての?そうやって、そこに自分自身はあるの?私は自分を否定することは、絶対にしたくない!」
その程度で君の言う“自分”って否定されちゃったり、無くなっちゃったりするんだ・・・
いくら外面と内面を使い分けてるとしても、どこで誰がその会話を耳にするかわからないし、何かのはずみでぽろっとこぼれてしまうかもしれない。だから、人って、日頃の行いに気をつけてるもんじゃないの?
俺は前日の彼女と上司の口論をふまえて、上司の言いたかっただろう事を伝えるつもりだったが、そんな口論をしているうちに、彼女は悔しさか悲しさかで、のどを詰まらせてしまった。結局理解してもらえたかわからずじまいで、涙によって幕を下ろされた。
言葉を大切に、などと掲げてここを開いているくせに、たったひとりの女の子に素直に理解してもらえる言葉すら持ち合わせていない自分に、腑甲斐なさを感じた。
こう考えること自体傲慢なのかもしれない。
あんた、何様!?
そう叱ってもらっても構わない・・・ うん、俺自体かなり傲慢かもね!(苦笑)
|