今日の帰り道、原付バイクを快調に飛ばしつつ近所の坂道を上っていた・・・。 坂のてっぺんになにやら人影がちらほら、しかも制服姿のその背後には黒と白のツートンカラーのお車が・・・。
(何か事件?検問?・・・免許ちゃんと持ってるし、ヘルメットもしっかりかぶってるから大丈夫だろ)
と、思案しながら近づいてゆくと、
「はい、こっち止まって〜・・・」
・・・呼び止められた。なんで?免許を出せってか?
「飲酒運転の取締りで〜す。息はいて下さ〜い」
なんだか、とってつけたような猫なで声。 こんなところで取り締まったって、意味無いでしょーが。この辺りに酒飲める場所なんてどー考えたって見当たらない。そんなところでのチェックなんて、つめのアカ程の役にも立たない。
「はい、じゃ、『はぁ〜っ』てはいて下さ〜い」
なんだか納得いかないが、とりあえず言うとおりにしておこう。 言っておくが、この5分前まで喫煙していたため、ヤニくさいぞ・・・、覚悟できてるのか??? と余計な心配をしてあげはしたが・・・。
・・・はっきり言おう。 自分の息を他人に吐きかけるなんて行為は、個人的に失礼な事だと思っている。だから、急に言われても、はいそうですか、とその通りに出来るわけがない。 とりあえず、普通に「はー・・・」と、息をはいた。
「はやく、はいて。ほら・・・」
顔を近づけてきた。 今、はいただろ。 「何やってんの、ほら、早く早く・・・」
それ以上近づけるな。おやじの顔なんか、アップで見たくない。
「『はぁぁ〜〜〜』って、はきかけていいから、ほら、ねえ、『はぁぁ〜〜〜っ』て・・・」
だから、そんなに顔を近づけるなっての・・・。 くそ、こうなりゃヤケだ。ヤニくさい息をお見舞いしてやる。鼻が曲がってもしらんぞ・・・。
「『はぁーっ』」
・・・どうだ!
「はい、結構です。どうぞ」
たったそれだけのリアクション。 考えすぎだよね・・・。むこうはそれが仕事なんだものね。
おやじの顔を暗がりの中でどアップで見て、息を吐きかけてしまった今夜は、なんだか最悪な一日だった気がしてしまった。
・・・追伸。 変な趣味は無いぞ・・・!
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