★悠悠自適な日記☆
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どうも私は疲れやストレスがたまると暴飲暴食する癖があるらしい。毎日稽古が終わると空腹中枢が私の脳を刺激する。ものすごく腹が減っているというわけではない。しかし腹が食べ物を求めるのだ。どうやら私の満腹中枢はナマケモノで、「満腹」を感じたとき以外は常に食べ物を歓迎してくれやがるのだ。困ったものだ。あぁ困っているとも。っつーか危険だ。
中学生の頃、やがて糞尿となって体外に出て行く食べ物のために貴重なおこづかいを費やしてたまるか!と思っていたけれど今ではその貴重なおこづかいの大部分が買い食いに消える始末である。しかも最近は食べた物は全て体外に出ていかないということまで悟った。くそう、お金は残らないのに何で脂肪は残るんだ!
このままではヤバイと思ったので、最近は学校に財布を持っていかないことにしている。高校生にもなって文無しで登校するのはどうかと思うがこうでもしないと私のエンゲル係数は高まるばかりである。10円玉一枚持っているだけでもきっと私はうまい棒と交換してしまうだろう。コンビニでうまい棒ひとつ買うだけのためにレジで10円玉一枚を差し出すのはかなり勇気がいるが、私ならやりかねない。将来玉の輿にのらない限り貧乏生活がほぼ確定しているのでこれ以上食にお金をかけることに慣れてしまっては激動の人生を生き抜いていけない。納豆とごはんで幸せを感じられるくらいでちょうどいいのである。最近は納豆嫌いも克服した。
残すところは帰路での戦いだ。学校からの帰り道には兵(つわもの)が多く潜んでいて、それを乗り切らなければあこがれのないすばでーは手に入らない。
第一関門は神鉄長田駅側でのファミリーマートだ。ボスはピザまん100¥。しかし、この砦は道を変えれば通らなくても駅に辿り着けるので回避可能だ。
第二関門は北鈴蘭台駅の改札前のマクドナルド。ボスはハンバーガー80¥。ここは改札前にあるだけあって電車から降りた瞬間マクド独特のジューシーな香りがプンプンしてくる上、他の高校生がおいしそうにハンバーガーをむさぼっているのでかなり注意が必要だ。見るとすごく誘惑に負けそうになるので、できるだけ一緒に降りるかわいい後輩(=まりまり)の顔を直視して他のものを目に入れないようにしている。まりまりはさぞかし怯えていることだろう。
第三関門は北鈴駅近くのローソン。ボスは肉まん88¥。ここからは一人で帰らなければならないので気を抜くとつい足が向いてしまう。寒い冬はあったまろうとしてなおさらだ。ここまでくると、おいしい晩御飯はもうすぐだと自分に言い聞かせてクリアするしかない。
さて、家である。おいしい晩御飯が待っている!しかしそこで「ご飯まであと2時間かかるで。」と言う母の言葉。に、2時間!?それじゃあ今までの苦しいバトルはなんだったんだ!?私の腹は愕然とする。今まで必死で耐えてきた胃袋が堕落の底に突き落とされる。も…もうだめだ…。しかしその時突然目の前に現れたのは救世主である戸棚である。中に入ってるのはベビーせんべい、乳ボーロ、ウエハースなど、なんとも体によさそうなフリをしているものばかりだ。救世主は言う「ここではいくら食べてもお金はかからないのよ…」と。私は迷う。しかし、ここで極めつけるのは母の一言。「ご飯までまだまだやからその辺のもの食べとき。」
うわーい、食べていいんだ…。普段母の言うことはこれっぽっちも聞かない私でもこれくらいは聞いてあげなきゃな…。そう思った私はおもむろに乳ボーロの袋を開ける。むさぼる、むさぼる、そして…やっぱりむさぼる。しばらくして、空になった乳ボーロの袋をゴミ箱に捨てようと席を立つ。するとふと目に入ったのは袋にあるカロリー表示。私の顔は一瞬にして青ざめる。そういえばなんかまえより体が重い気がする。…!!くそう…黒幕は貴様だったんだな…!ゴールだと思ってたマイホームは実はラスボスの城だったんだ…。ここが私の墓場になるなんて…。
「ごはんよー」という母の声 どことなく昨日より丸い私の顔 それでも出されたものは全部たいらげる私の胃袋 そして 決して減ることのない私の脂肪 終わり。
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