Leonna's Anahori Journal
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購入した美恵子本に目を通しているうち、驚愕の事実に遭遇した。 「小説論 読まれなくなった小説のために」の一番最後に「小説とフットボールの過激な関係」というインタビューが載っていて、どうやら金井美恵子はマンチェスターユナイテッドファンであるらしく、「ルーニーのコンディション、心配していただけに、ほんとうによかった」とかなんとか書いてある。…なんだよ、なんなんだよ、おれに黙ってまた何はじめてくれちゃったんだよ、えっ、ミエコ!! インタビュアーは田口賢司。で、このひと何してる人だかすぐにはわからなかった。編集者かなとも思ったのだけど、しかしそれにしては「来週のチェルシー戦、マンチェスターに行ってきます」なんて、素敵に身軽な感じの発言が。で、調べてみたらスカパーのクリエイティブプロデューサーにして小説家、なのだそうです。あらまー。私、E.N.G(English News Gathering)いつも観てます、お世話になってます。 しかしこのくらい洞察深くて口の達者なひとたちが好き勝手にサッカー語ると面白いですよ。 クリスティアノ・ロナウドのことを「ポルトガルの路上で日本人観光客のハンドバッグを引ったくって凄いスピードで走って逃げて行く少年みたいな顔」と言ってみたり、負けが込んできたときのチェルシーの選手の顔を、「暗い。解決しない事件を三つも四つも抱え込んだ刑事みたい」と言ってみたり。 で、その暗さというのが、モウリーニョ監督を反映しているんだって。「何か『父』がいるという感じですね。フットボール選手はやっぱり孤児じゃないと」by 美恵子。 とどめに「でも、モウリーニョはバルセロナへ行くたびに観客から『通訳』って馬鹿にされてる」by 賢司。(しかしこりゃ貴重な情報だよ、通訳つーのは!) 面白過ぎて食傷する、などと言いつつも、さっそくモウリーニョを「通訳」と呼ぶ事にした私であります。美恵子にしろ堀江敏幸にしろ、言葉でご飯食べてるひとたちってのは、スポーツの肉体性、特にサッカーの持つ単純さや選手の幼児性(筒抜けになる人間性)みたいなものに惹かれてしまうものなのかもしれません。
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